「待ち時間ゼロ」の飲食注文サービスが、スポーツ観戦を変える!

スポーツ観戦が最高に気持ちいい季節がやって来た。

仕事から解放された週末の夜、近所のスタジアムに出かけて指定の席にどかっと腰を下ろす。右手にビール。左手につまみ。それを交互に飲んだり食べたりしながら、時には野次なんかも飛ばしちゃったりして……。

そんな想像をするだけで癒やされちゃう人はもう少し仕事の手を緩めたほうがいいかもしれないが、いずれにしても、いよいよ始まる夏から秋にかけて、そんなスポーツ観戦のある週末を楽しみにしている人も多いに違いない。

あの“ムダな時間”さえなくなれば!

もっとも、そんな理想的なスポーツ観戦スタイルを実現するのは、実はそんなに簡単じゃない。

どの施設にも必ずと言っていいほど飲食売店があるのだが、イベントが大きいほど並ぶ列は長く、実際に購入するまでの時間があまりにも長い。例えばサッカーならキックオフに間に合わなくなってしまうこともあるし、それを避けるために売店に並ぶことを諦めざるを得なかったりする。スポーツに限らず“観戦娯楽”が好きな人なら、一度は体験したことがあるのではないだろか。

そう、人でごった返すイベントの問題は、何かを求めて並ぶ「列」にある。そこで生まれる“ムダな時間”にこそある。それさえなくなれば、スポーツ観戦はもっとずっと楽しいはず——そう思っていたところに、サッカー好きの知人から一報が飛び込んできた。

「川崎フロンターレが、また新しいこと始めたみたいよ」

新しいこととは、つまりこのムダな時間を減らそうとする試みらしい。さっそくスタジアムに足を運び、確かめてみた。

待ち時間ゼロ?
行列から解放される!?

©細江克弥

スタジアム内のコンコース。多くの飲食売店が並ぶエリアから外れたところに、そのブースはあった。張り出されたポスターにはこう書いてある。

「座席から注文して待たずに受取!」

「待ち時間ゼロ!」

「行列から解放されよう!」

「ダイニー for 川崎フロンターレ」

最後の「ダイニー」とは、どうやらこのサービスの名称らしい。スーツを着たスタッフに声をかけた。受け取った「dinii inc.」の名刺には「代表取締役/CEO」の肩書きが添えられている。

「『店舗向けモバイルオーダー・プラットフォーム』として立ち上げたばかりなのですが、3月から川崎フロンターレさんのホームゲームで導入させていただいています」

専用アプリをダウンロードし、欲しい商品をカートに入れて注文する。クレジットカード番号を入力して注文を確定すると、受取時間の目安が表示される。説明を受けながら試してみると、このブースで5分後に受け取れるとのことだ。ブースに目を向けると伝票が発行され、商品を準備した販売員が伝票のQRコードを読み取った。するとこちらのスマホに「受取可能」の通知が届く。

話を聞いたのは山田真央さん。2018年6月に数人の仲間と株式会社diniiを立ち上げた起業家であり、実は現役東大生でもある。

「僕自身、子どもの頃から真剣にサッカーをやってきて、年間20試合ほどスタジアムで試合観戦するファンでした。サッカー観戦は楽しいし、スタグルを楽しむのも醍醐味ですよね。だけど、行列に並んで“待つこと”だけはどうしても受け入れられなくて……。それを解消して試合観戦に集中できたら、もっとサッカー観戦が楽しいだろうなと」

サービスそのものは、オフィス街で集中するランチタイムの混雑を解消する目的で開発された。しかしサッカー好きな自身のバックグラウンドからスタジアムに導入するアイデアに至り、複数クラブへの営業を試みる中で最初に「いいね!」と手を挙げてくれたのが川崎フロンターレだった。

©細江克弥

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