スマホで自撮りするだけで「血圧測定」できる
自撮りするだけで血圧を測定できる技術が開発された。
スマホのムービー機能で顔を30秒録画するだけで、搭載された光学センサーが血液中を流れるヘモグロビンから赤色光をキャッチ。皮下のヘモグロビン濃度から血流を測定するという仕組みだ。
プロジェクトの責任者でトロント大学の発達神経学教授カン・リー氏らは、被験者1328人を対象にしたiPhoneカメラを用いた臨床テストにおいて、約96%の確率で正確な血液測定値が得られることを実証。実用的なシステムであることを証明してみせた。
また、すでにローンチした血圧測定アプリ「Anura」を使うことで、同時に心拍数やストレスレベルの測定も可能だという。
じつは2016年より継続されてきたこの研究だが、当初は非接触型の「ウソ発見器」開発を目指していたというのがおもしろい。同様の技術で血圧の測定が可能であることに着目し、このたびの研究・発表に至ったのだとか。
ウソ発見器のニーズはごく一部だが、スマホで簡単に血圧測定ができるとなれば、セルフケアツールとしてこの技術が広く一般に浸透する可能性は大いにあるだろう。
Top image: © University of Toronto