「障害があっても私はキュート!」#disabledandcuteに溢れるセルフィーが話題
キア・ブラウンさんは、ニューヨークに住む25歳の女性。
脳性麻痺を抱える彼女は、自分自身の写真に「#disabledandcute(障害があっても私はキュート)」というハッシュタグをつけてTwitterに投稿している。
「私や他の障害者たちに力を与えるようなものをつくりたかったの」
ハッシュタグに込められたアイディアは、とてもシンプルで明快だ。キアさんの「みんなの自撮り写真を投稿して」という呼びかけに応えて、多くの障害者たちが自分自身の姿を#disabledandcuteに投稿をはじめた。
キュートという言葉を
取り戻したかった
これまで、SNSへの障害者の投稿は、自虐的なものも少なくはなかった。また、障害者への「キュートだね」という言葉は、相手に屈辱感を与えるという理由から避けられる。アメリカのようにオープンな社会でさえ、デリケートな問題として扱われる。
でも、キアさんは、違った。
「『キュート』っていう言葉を取り戻したかった。私たちがキュートと感じた時には、それを言葉にすることが大事だって思う」
やがて、様々な
発言のきっかけに
車椅子の人、手のない人、足のない人、盲目の人ーー。
様々な障害を持った人々が、次々にハッシュタグをつけて投稿している。そこには、自信に満ちあふれた発言が目立っていた。ふと、彼らの表情までもが、堂々としていることに気づく。キアさんのポジティブさが、影響を与えているに違いない。
車椅子のミュージシャンであるゲイリン・リーさんも、#disabledandcuteというハッシュタグで投稿している一人で、こんなツイートを残している。
「このハッシュタグには考えさせられたわ。
人間の美しさについて会話するのって好きじゃないんだけど…自分のありのままの姿を祝福するのって…素敵じゃない」
障害があっても
自分自身を肯定して欲しい
障害を持った一人の女性の英断は、インターネットを通じて多くの障害者に勇気を与えた。
#disabledandcuteというハッシュタグによって、障害者たちは自分たちのストーリーを語りだし、ありのままの自分自身の姿を祝福するようになったのだ。
「障害者だって幸せな人生を送るべき。私たちは愛される存在なのよ。障害があっても、自分自身の存在を肯定しながら生きて欲しい」
キアさんの願いは、静かなムーブメントになり、徐々に世界へと拡がりつつある。