「ナルシスト」の本来の意味を知ってますか?
「ナルシスト」という言葉を聞いて連想するのはどんな人物像でしょう。自己チューな人?鏡をずっと見ている人?またはそうした言動をしていそうなセレブたちだったり…とどんなイメージにしろ、ナルシストに対する認識は一様にネガティブなものが多いはず。
私の場合ちょっと違って、彼らならではの自信が少しうらやましくも思えたり。
さて、「The School of Life」のこの動画は、あなたのナルシスト像をきっと変えてくれるはず。
自撮りを載せているだけで
「ナルシスト」なのか
「ナルシスト」や「ナルシズム」という言葉が、このところ非難する言葉として使われています。例えば、某政治家に対して、あるいは若い世代が自撮りをあげる行為など。自分の事を周囲から認められたい、というような承認欲求や認知に対して、よくナルシストだと形容されます。
でも、この意味づけは違うのです。こうした承認や称賛を求めていたり、自分勝手な行動とナルシズムは全くの別物。どちらかといえば、このような行動はナルシストだからではなく、不器用で不安に陥っているからでもあるのです。
では、本当のナルシストとはどのような意味を持つのか?
ナルキッソスは、自分に見惚れた
「ナルシスト」の語源でもあるお話は有名ですが、考え直すためにちょっと復習を。
ナルキッソスという美青年は、綺麗な髪に、真っ青の目、そして美しい唇の持ち主。ある日、池に反射された自分の姿を見て、「これが自分!?」と気づいたら、思わず見惚れてしまい、そのまま池に落ちてしまった…というのがギリシャ神話。
このお話を「バカバカしい」や「くだらない」と非難してしまっては、その背景にあるポジティブな側面を見過ごしてしまいます。この言葉の本来の意味は、自分自身に気づくこと。それは自分を嫌うことよりかはるかに良い方向へと導いてくれるのです。
そう、「自分を愛する」という意味なのです。
「良いナルシスト」になるためには?
世の中には“自分のことを愛せない人”の方がはるかに多く、世界のあらゆる問題もその自分を愛せないがゆえに起こるもの。もしも、自分を愛することで他の人を「愛す」ようになれたらどうでしょう?愛の連鎖が生まれるはずですよね。
本当に自分を愛し、自信がある人は、お世辞や褒め言葉を求めていません。なぜなら、自然体な自分でいることに満足しているからです。
これこそ「健康的なナルシズム」と言えるのではないでしょうか。自分を知ることで素直になり、また他の人たちに対してももっと気配りできたり、興味を持つようになるからです。
自分を見つめ直すことのメリットは、自分に対しての再発見ができることでもあります。そうして外の世界へと目を向ければ、出会いによって生まれる新しい価値観がきっとあるはず。
そのように、自己愛によって自分に優しくすることで、周囲へも優しさが広がっていくと良いのではないのでしょうか。