未知なる「日本語のスタンドアップコメディ公演」をレポート!

スタンドアップコメディのあれこれを教えてもらうために、僕はおコメディ焼き代表のBJ Foxさんにインタビューをしてみた。話を聞けば聞くほど興味が湧いてきて、とにかくライブに行きたい気持ちでいっぱいに。

なんとタイミングがいいことに、彼は「明日、関内で日本語ライブをやるんです」と教えてくれた。

日本のスタンドアップコメディがどのようにおこなわれているのか? どんな人たちが観に来ているのか?

まだまだ知らない人が多いと思うので、そのライブの様子をレポート!

 

11月14日(木) 20:00〜23:00
「おコメディ焼きLIVE」@関内

©2019 NEW STANDARD

会場に着いたのは19:30頃。ステージに立つ予定のスタンドアップコメディアンたちが打ち合わせをしていた。

よ〜く聞いてみると、お互いにアドバイスを出し合っている。

 

「この前の日本のお客さんたちは、ステレオタイプのネタが一番反応がよかった」

「君は今日が初めてだよね? 落ち着いて話せれば、絶対に成功するよ」

「僕がこの前に言った『壁ドンを英語に訳すなら“セクシャルハラスメント”だね』ってネタは使ってもいいよ」

 

それぞれがそれぞれに対するリスペクトがある。後でその理由を聞いてみると、「ひとりでネタはやるけど、一緒に観客を盛り上げるという意味で、僕たちは仲間なんだ」とのこと。

そして、ライブの開始時間に。

当日のMCを務めたのはBJさん。まずは観客イジりから始まる。

 

「あれ、そこの女性の隣にいるお兄さん、今日が2回目だよね? この前は違う女性と来てなかった?」

 

彼がインタビューの時に話していた「ライブの醍醐味は即興だよ」とはこういうことか、と思った。そこから10分間くらいは、BJさんの独壇場。自分で脚本と主演をこなしているNHKドラマ『Home Sweet Tokyo』の収録現場で起きたハプニングなどを話し、笑いをとっていた。

トップバッターは、おコメディ焼きのメンバーでもあるルーベンさん。コメディソングを歌うのが彼のスタイルだ。

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ルーベンさんが歌ったのは外国人のステレオタイプについて。要約すると、“いろんな偏見があるけど、自分は全てそれに当てはまっちゃうからツラい……”という内容だった。

そのあと、3人のスタンドアップコメディアンがネタを披露して、休憩時間に。

観客に突撃インタビュー!

今回の取材では「どんな人たちが来ているのか?」もレポートしたかったので、いきなり会場にいた人に声をかけてみた。

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「正面から写真を撮るのはやめてください」と言われたので、横からパシャり。なんでかは分からないけど……(笑)。

質問に答えてくれたのは、38歳の会社員Nobさん。

 

──おコメディ焼きLIVEに来た理由は?

 

最初は英語のスタンドアップコメディを探していたんですよ。そしたら、どう間違ったのか、おコメディ焼きのYouTubeを見つけて。初めてのライブだったんですけど来てみました。住んでいるのは大阪ですけど、たまたま出張でこっちに来ていたので、いいタイミングだなと思って。

 

──スタンドアップコメディはよく観る?

 

イギリスでスタンドアップをやっているYuriko Kotaniとか、マレーシアのハリス・イスカンダーとか、よく観てますよ。僕がオモシロいと思っているのは、文化の違いをうま〜くギャグにしているところ。

今日に限っては、彼らは母国語じゃない日本語で笑いをとっているわけでしょ? 本当に尊敬します。僕だったら、英語で誰かを笑わせる自信なんかないですよ。

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次は、MCのBJさんにかなりイジられていた31歳の会社員ヒロさんと同い年の会社員エイミさん。

 

──スタンドアップコメディを観て、どこが一番印象的だった?

 

ヒロ:日本では当たり前のことでも、外国の方だと疑問に感じたりすることもあるんだな〜って。自分にはなかった視点なので、なるほどと思いながら、彼らのネタを聞いていました。

全く知らないで来たけど、オモシロいですね。目の付け所がよかったし、これからファンになりそうです。

 

──他の人にもオススメしたい?

 

エイミ:私は英語ができないので、英語だったら難しいかな。でも、おコメディ焼きさんのように日本語で楽しめるライブがあるなら、友だちと行きたいですね。

今日はビールを目当てに来たんだけど、目的を変えてよかったです(笑)。最初はどうなるのか分からなかったけど、大当たりって感じでした。

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3番目は、ひとりでライブを楽しんでいた26歳のクラフトビール店で働くHonさん。

 

──おコメディ焼きLIVEに来た理由は?

 

前に修善寺のベアードビールでのライブを観て、めちゃくちゃオモシロいな〜と思いました。あ、私、そこのスタッフなんですけど……仕事そっちのけで観ちゃって(笑)。

だから、今日は修善寺から横浜まで来ちゃいました。終電があるから最後までいられないのが残念だけど。

 

──他にもスタンドアップコメディは観る?

 

最近は英語の勉強になるかなって思って、よく観てます。Netflixのショーを字幕付きでチェックしてます。自分が思った以上に楽しめて、友だちにもよくオススメしてます!

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最後は、遅れてライブ会場に入ってために「外人らしく時間にルーズだね」と言われていた21歳の学生ダンさんと、そのお友だちである25歳の大学院生マリサさん。

 

──スタンドアップコメディに興味を持ったきっかけは?

 

ダン:おコメディ焼きさんのYouTubeを発見して、ずっとファンなんです。前にもライブに行ったことがあり、今日は2回目。オモシロさをシェアしたくて、大学の友だちを誘いました。

 

マリサ:私はイギリスの大学の院生なんですけど、あっちでよくスタンドアップコメディを観ていたんです。日本では初めて。やっぱりオモシロいですね。

次のライブは、12月11日@新宿

初めての人もいれば、スタンドアップコメディ好きもいる。年齢もバラバラだけど、話を聞いてみると、みんなが楽しんでいた様子。

休憩時間の後も4人がネタを披露して、いろんなスタイルでお客さんを笑わせていた。

次のおコメディ焼きLIVEは、12月11日に新宿で開催予定。少しでも興味が湧いたなら、ぜひ足を運んでみて!

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。