老舗メーカーの新作ニットにファッション界が注目。その名も「和紙の服」
東京・墨田区の老舗縫製メーカー「和興」が「第89回東京インターナショナルギフト・ショー春2020」で発表したニット製品にファッションシーンから注目が集まっている。
アパレルのサステイナビリティやトレーサビリティが話題となるなか、同社がリリースした天竺ニットの素材、それは──和紙。しかも、100%和紙でできた、その名も「和紙の服」。
和紙の原料であるマニラ麻は、葉に走る葉脈繊維から作られており、収穫後2年〜3年で再生を繰り返す。さらに、年間を通じて栽培できる植物であることから、環境負荷が少ない循環型の素材として注目を浴びている。
また、和紙は、吸湿性と保湿性の両方を兼ね備えており、蒸し暑い夏には湿気を吸収、乾燥する冬には保湿し、過ごしやすさを実現。多孔質な繊維は抗菌と消臭にも優れているという。
そして、老舗メーカーならではの技術は、和紙という素材を柔らかく滑らかな着心地の一着に仕上げている。
衣類のほとんどを輸入に頼っている現代の日本において、メイドインジャパンかつサステイナブルな「和紙の服」にファッション界が熱い視線をおくるのもうなずける。
©和興
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