食習慣に合わせて選べる「ニッポン生まれの完全食」

食べるだけで一日必要な栄養素をバランスよく摂取できる。いま、ビジネスパーソンを中心に「完全食(完全栄養食)」が広がりつつあります。

ところがこの完全食、実際に飲んだり食べた人でないと、いまひとつ何がいいのかよくわからない。どんな種類がある? 本当に栄養が満たされる? 味はどうなの?

そこで、ここでは「完全食とはなんたるか」をおさらいしつつ、日本発の完全食5ブランドを徹底比較。ライフスタイルや食習慣ごとに分けて紹介します! 

完全食(完全栄養食)とは?

そもそも完全食(完全栄養食)とは、人間が生きるために必要な栄養素がバランスよく含まれた食品のこと。本来、私たちが食事で補うべき栄養素をすべて満たしていることから、“完全”というわけ。

プラントベースの代替肉や細胞培養、天候に左右されない植物工場などと並ぶ、フードテックの代名詞であり、食糧危機や地球温暖化といった観点からも、効率的でムダのないサステイナブルな次世代フードとして期待する声も。

最初の完全食は、2013年、シリコンバレーのソフトウェアエンジニアだったボブ・ラインハートによって開発された「ソイレント」が始まりとされています。肉や魚、野菜、主食を食べなくても、粉末を水に溶かして飲むだけで必須栄養をすべて満たしてくれるという効率の良さから、多忙を極めるビジネスマン層の間で支持が拡大していきました。

人間に必要な栄養素ってどれだけあるの?

©iStock.com/Lisovskaya

ところで、人間の体の筋肉、脂肪、骨、これらの組織は栄養素によって構成されています。人間の体になくてはならない栄養素───。炭水化物、脂質、たんぱく質の3大栄養素くらいは理解していても、これ以外にもビタミンやミネラル、アミノ酸といった微量栄養素も含めると、その数じつに33種類!

これは、厚生労働省が年齢や性別ごとに定めた「日本人の食事摂取基準」に示されたもの

体が必要なものを必要な分だけ摂るには、偏った食生活では敵いません。健康への意識が高まるにつれ、この基準をベースに一日に必要な栄養素の1/3を補ってくれる完全食が、食事の代替として注目されてきたわけです。

タイプ別、あなたにオススメの完全食

ここ数年、完全食をあつかう日本のブランドが増え、市場も拡大。その種類もじつにさまざま。

・粉末を水に溶いて飲む「パウダー」
・主食代わりに食べる「麺」や「パン」
・栄養価が高く食事代わりになる「ドリンク」
・持ち運びに優れた「グミ」
・食事にもう一品できる「スープ」や「カレー」

どれも必須栄養素を満たしていることには変わりませんが、食習慣やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。そして、ここがポイント!

自分にあった完全食を見極めること。

健康は一日にしてなりません。完全食を上手に利用しながら、栄養バランスのいい食生活を実践することこそ、健康への第一歩。

ここからは、それぞれタイプ別に日本生まれの完全食をご紹介。自分の生活に照らし合わせて、最適なものはどれかイメージしてみてください。

とにかく「時短」が最優先なら…
■COMP(コンプ)

©2020 NEW STANDARD

【コンセプト】

あなたの夢中をサポートする。

【概要】

寝食惜しんでもやりたい仕事や趣味がある。そんな人の目的達成をサポートするために誕生した日本初の完全バランス栄養食。パウダー、ドリンクに加え、「UHA味覚糖」と共同開発したグミは、飲料にはなかった「咀嚼」という概念を完全食に持ち込んだ。

【形態】

パウダータイプ、ドリンクタイプ、グミタイプ

【使用方法】

パウダー:96g(400kcal)に対して水300mlを推奨
ドリンク:1食あたり700〜800ml目安
グミ:パウダーや他の食事との併用、一食の置き換え

【価格】

パウダー:1袋(96g)12セット4750円(税込)
ドリンク:1000mlボトル6本セット7800円(税込)
グミ:10パック5000円(税込)

【購入先】

COMP公式サイト

ごはんの「お供」にするなら…
■REAT(リイト)

©2020 NEW STANDARD

【コンセプト】

おいしい新バランス栄養スープ

【概要】

独自のレシピで熱で壊れてしまう栄養素も全部取り込んだ新栄養スープ。鶏肉や野菜、豆類など具材もたっぷり入り、食べ応えも十分。また、スープパスタやリゾットなどアレンジが効くのもメリット。軽めのごはんとして、夜食としても。

【形態】

スープ2種(トマト&チキンスープ、えだ豆とキヌアの雑穀スープ)

【価格】

各660円(税込)

【購入先】

REAT公式サイト、Amazon、楽天市場ほか

■もがな

©2020 NEW STANDARD

【コンセプト】

完全食で日本の未来を元気にする。

【概要】

一食分の栄養素をレトルトカレーで手軽に摂取。レトルトカレーなのにルーだけで31種類の栄養素を配合した、完全栄養カレー。栄養バランスだけでなく、厳選した9種のスパイスを調合し、カロリーや栄養不足を気にせず食べられるのがうれしい。1食で304kcal。

【形態】

レトルトカレー

【価格】

3食セットで1500円(税込)

【購入先】
Amazon、楽天市場ほか

「主食」を完全食に置き換えるなら…
■BASE FOOD(ベースフード)

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【コンセプト】

主食をイノベーションし、健康をあたりまえに。

【概要】

健康をあたりまえにする」をコンセプトに、食生活のベースとなる「主食」を完全栄養食に置き換えた「BASE FOOD」。生パスタ風の平打ち麺「BASE PASTAフェットチーネ」、中華麺風の細麺「BASE PASTAアジアン」の2種類の麺と、袋から出してそのまま食べられるパン「BASE BREAD」の2ラインで展開。

【形態】

麺(BASE PASTA)、パン(BASE BREAD)

【価格】

麺パンともに各390円(税込)

【URL】

BASE FOOD公式サイト、Amazon

■All-in(オールイン)

©2020 NEW STANDARD

【コンセプト】

この一食で、すべての栄養、全部どり。

【概要】

日清食品独自の製麺技術(栄養ホールドプレス製法)で、一日に必要なすべての栄養素を麺の内側に閉じ込め、即席麺の簡便性をそのままに現代の食生活にアップデート。乾麺だけの袋タイプと麺とソースがセットになったカップタイプの2種。

【形態】

2種類の麺(All-in PASTA、All-in NOODLE)とカップタイプ

【価格】

袋麺440円(税込)、カップタイプ660円(税込)

【URL】
All-inシリーズ公式サイト、LOHACOほか

完全食は“偏った食生活”の救世主

忙しくて朝食や昼食を抜いたり、コンビニで夕食を済ませたり、深夜にラーメンを食べたり。そんな食生活でどうやって栄養を満たすことができるでしょう。

乱れた食生活の罪滅ぼし……ではないけれど、ひとつの解決策がこれら「完全食」ではないでしょうか。

野菜ジュースやサプリ、プロテインバーでは補いきれない栄養素を完全に網羅してくれる救世主。近い将来、もっと日本人の日常に溶け込んでいるかもしれませんね。

Top image: © 2020 NEW STANDARD
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。