観測史上「もっとも若い星」の発見か!?

「天体観測史上、もっとも若い星の発見か!?」

と、天体ファンたちをザワつかせているこのニュース。天の川から16万光年離れた矮小(わいしょう)銀河のなかで1987年2月に出現した超新星(SN 1987A)で、中性子星が生まれた可能性があるというのだ。

国際研究チームがアルマ望遠鏡を使った観測と理論研究のもと発表した内容によると、1987年の大爆発(スーパーノヴァ)のあと、超高温高密度の天体(中性子星)が残る可能性が高かった。が、中性子星があまりに重かった場合、重力を支えきれずにブラックホールと化してしまうこともあるそう。

この30年来、研究者らは中性子星探しを続けてきたが、確かな証拠を見つけるまでには至っていなかった。だが、超新星1987Aが発生した場所に「塵」が存在することを2014年にアルマ望遠鏡が発見。

今回、この「塵」をより高い解像度で観測した結果、超新星1987Aが発生した場所の中心近くに周囲よりも高温の「塵の集まり」が存在することを確認。中性子星が存在する場所と一致したことから、熱源の中心に中性子星があるという可能性を見出したというわけだ。

超新星1987Aによって中性子星が生まれたとすれば、その年齢はわずか33歳。これまでの最年少は、カシオペア座のなかに位置する330歳の中性子星。ぶっちぎりで記録を更新する“ミレニアルズな星”の発見かもしれない。

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