ムンク『叫び』に本人がメッセージを残していた……!
ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクによる有名な絵画『叫び』には、本人が画法を変えて描き上げた複数のバージョンが存在し、合計で5種類あることで知られている。
そのなかでもっとも有名なものは、一番最初に油彩で描かれた1893年のオリジナルバージョン。
このバージョンには左上に「狂人にしか描けない!」と鉛筆で書かれたメッセージが1904年に見つかっており、長年誰が書いたのか謎となっていたのだが、先月、「ノルウェー国立美術館」の研究員が本人の筆跡であることを断定した。
メッセージは、描き終えた後の絵具の上に書かれているのだが、それが書かれた時期は明確には分かっていないとのこと。
今ある仮説には、同作品がノルウェーで初めて展示された際に、ムンクの精神状態を気にするようなコメントが多かったために、本人が皮肉的なメッセージを残したというものもあるようだ。
歴史的名画にまつわる新たな発見。もし、本物を鑑賞する機会があれば、肉眼では見えにくいようだが、メッセージにも注目してほしい。
Top image: © Annar Bjorgli/The National Museum