年々、夜空が明るくなっている。その事実を知っていますか?

ここ数年、夜空が明るくなったと感じたことはないだろうか?

その感覚、間違いではないようだ。確実に、過去数十年よりも夜空が明るくなっているという研究結果が発表された。

スロバキア科学アカデミーとコメンスキー大学による研究チームが王立天文学会に発表した内容によれば、地球を周回する軌道上の人工物が、これまで考えられていた以上に夜空を明るくしていることが判明。

原因は、人工衛星宇宙ごみ(スペースデブリ)などの反射光によるもので、地球上の大部分で自然な状態の夜空よりも10%以上、明るさが増している可能性があるとの推測を示した。これは、40年以上前に国際天文学連合が設定した、天文台における“光害”の基準値を上回るものだそう。

これまでの研究では、個々の人工物が天体撮影に与える影響を算出する程度だったそうだが、今回の推計値の異常な高さを危惧した研究者らは、すくさま学会への発表を決めたという。

地球を覆い尽くすスペースデブリをどう低減していくか。深刻化する宇宙のごみ問題について、国を超えての協調の必要性やデブリ対策の国際ルール策定が提案されてきたが……。この先もずっと見上げる夜空に輝くのは、きら星であって欲しいものだ。

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