こんなに星があるのに宇宙は真っ暗って、
ちょっとおかしくない?
無数の星が存在しているのに、なぜ宇宙は暗いのか?
宇宙が無限に広がっていて恒星が均等に散らばっているなら、宇宙は明るいはずだ!というこの疑問。実は古くから 「オルバースのパラドックス」という名前が付けられている。
天文学者の科学的知見を参考に、この問いの答えに近づいてみよう。
まず、太陽よりも明るい星が宇宙にいくつも存在しているのは事実。観測可能なだけでも約2000億個の星があると推定され、そのうちの多くは太陽以上に明るい光を放っているという。では、なぜ宇宙はまばゆい光で満たされないのか?
それは、私たちが視認できる宇宙が有限だから。
宇宙の誕生は約130億年前。天文学に換算すればこれはまだまだ短いため、約130億光年よりも遠い星からの光はまだ地球に届いていないのだそう。したがって、私たちが毎晩見ている星は宇宙にある星のほんの一部で、宇宙が光で包まれる光景を確認するのは、事実上不可能らしい。
では、ずっと待っていれば宇宙はいずれ明るくなるのだろうか?
答えは、NO。なぜなら、宇宙はこの瞬間も膨張を続けており、最も遠くにある銀河はほぼ光の速度で地球から遠ざかっているためだ。さらに、ドップラー効果により星からの光は人間の目には見えない色に変化するため、たとえ光が届くのを待つ十分な時間があったとしても、遠くにある星からの光を見ることは不可能である、とのこと……。
TABI LABO編集部
こういう“冷静になったときに頭に浮かぶ謎”の解明に本気で挑める科学者たちは、尊敬でしかないです。
一歩ずつ宇宙の真理に近づいていってほしい!
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