米昆虫学会、名称に「ジプシー」使用を取りやめ

先日「米昆虫学会(ESA)」は、「ジプシー (gypsy)」の単語を含む2種の昆虫について、一般名の名前を取り下げて、新しい名称を付けるという決定を発表した。

該当する2種の昆虫は、外来種のの仲間「ジプシー・モス」とアシナガアリ属のアリ「ジプシー・アント」。

「ジプシー・モス」は、森林に深刻な害をもたらす外来種として知られ、「ジプシー・アント」は、一定の場所に止まらない生物学的特性を持つことから、名前が付けられた。

しかし、ヨーロッパを中心とした移動民族を指す「ジプシー」という言葉は、近年差別語として認識され、多くの分野で使用を避ける動きが見られる。

さらに、ESAが今年初めに掲げた昆虫種の名前に関するポリシー「侵略的外来種について、特定の地域を示す場所の名前は不適切」であるというものに反することから、今回の名称変更に至ったと思われる。

「ジプシー・アント」の命名をしたカリフォルニア州立大学のテリー・マクグリン教授は、この名称を付けたことを後悔していると語り、今回の変更を喜ばしいニュースであるとコメントを発表している。

また新しい一般名に関しては、ボランティア団体と相談して決めるというが、それまでは学名である「リマントリア・ディスパー」「アフィノガスター・アレニオイド」が使用されるとのことだ。

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