驚きのヴィーガン製品「リンゴの革」とは?

コペンハーゲンを拠点とする「Beyond Leather」は、あるユニークな素材からフェイクレザーを製造するスタートアップ企業。

製品名が「Leftover Apples(リンゴの残り物)」の頭文字を取って、「Leap™」とつけられているように、“リンゴの残りかす”を主原料として、レザーを製造しているのだ。

じつは、リンゴをリンゴジュースにする際、約25%の部分が残りかす(皮や芯の部分)として廃棄されるようなのだが、この部分には、非常に高い含有量の短繊維ポリマーが含まれているという。

そんな性質に注目した同企業は、その残りかすを天然ゴムと混ぜ合わせることで、レザーの質感耐久性を表現することに成功したという。

© beyond.leather/Instagram

このリンゴから作られたアップサイクルレザーは、植物性であることだけでなく、従来の革生産時と比べてCO2の排出量を85%削減し、必要な水の量は99%削減することができるエコな製品。

現在、表面のコーティングにのみ、ポリウレタンと石油ベースのポリエーテルが使用されているが、製品の寿命と同時に表面層は消失するとのこと。また、同社は2024年までに、完全に植物由来で生分解性レザーを作ることを目標にすると宣言しているようだ。

それにしても身近な廃棄物から、レザー製品が製造できるとは、誰が予想できただろうか。同社の更なる技術的飛躍に大きな期待を寄せたい。

Top image: © 2021 Beyond Leather Materials
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。