「絵文字」じゃ絶対に伝わらない「感情」ってあるよね?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
万年筆の日
「書(く)」という漢字の一部は、筆を手でもつフォルムを表したものといわれています。
スマホやPCといったデバイスが進化&普及し、通信網が発達し、SNSをはじめとするさまざまなサービスが一般化した今、「メモをとる」「誰かに何かを伝える」といった行為は、やもするとかつてより頻度が高まったかもしれません。
が、「最後にペンで文字を書いたのって、いつだっけ......」という人も少なくないのでは?
そんな人にぜひ知ってもらいたいのが、今日9月23日が「万年筆の日」だということ。
万年筆のルーツとされる画期的な筆記具が開発されたのは、今から213年前の1809年。それまでは、ペン先をインク壺に溜められたインクに浸し、インクが切れるたびに充填しなければならなかったのですが、イギリス人のフレデリック・バーソロミュー・フォルシュなる人物が作り出したのは、ペン軸の内部にインクを溜めておく新たな構造でした。
「万年筆の日」は、そんな筆記具におけるソリューションが特許を取得した日を記念したものなのです。
しかし、当時の万年筆は(よくもわるくも)インクが溢れ出ることから「fountain pen(噴水のペン)」といわれていたそう。
それから75年後の1884年、“近代万年筆の父”として知られるアメリカ人のルイス・エドソン・ウォーターマンの手によって、現在のものとほぼ同じ機構をもつ万年筆が生み出されたのです。
手書きの文字には、書いた人のキャタクターや個性が表れます。
筆圧によって線の太さを変えることができる万年筆なら、それに加え、書いている瞬間の思いや伝えたい気持ちをそのまま込めることができるしょう。怒り、悲しみ、寂しさや不安、そして、喜び......。
この機会に、絵文字に頼らない感情表現の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。