知ってるようで知らない「イギリス、EU離脱」について【2020年1月31日】

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

「EU」からイギリスが離脱した日

ユーラシア大陸の西側に位置する“世界五大州”(※1)のひとつ・ヨーロッパ。

「外務省」の公式サイトによると、現在、54の国が属するとされる欧州は、西洋文明発祥の地であり、古代から近代、そして現在に至るまで、決して争いが絶えることのない悲劇の土地です。

1950年5月、当時のフランス外相だったロベール・シューマンは、戦争を激化させる石炭と鉄というふたつの産業を地域で共同管理する超国家組織の設立を周辺諸国に向けて提案します。

当初は和平実現に向けたものだったこのアイデアは、後に政治的、経済的な意義から規模が拡大。そして、1993年11月に誕生したのが“独特な経済的および政治的協力関係を持つ民主主義国家の集まり”である現在の「EU(欧州連合)」です。

そんなEUにまつまる衝撃的なニュースといえば、2020年のイギリスの離脱を思い浮かべる人も多いでしょう。

今日1月31日(※2)は、EUからのイギリスの離脱が完了した日です。

「Britain/British(イギリス)」と「Exit(出口)」を組み合わせた造語「BREXIT/ブレグジット」と呼ばれる決断、事態に至った大きな理由は、主にふたつとされています。

ひとつは「移民問題」。

ヨーロッパのなかでは経済が比較的潤っていたイギリスに、加盟国間では移動の制限をかけることのできない国々から大量に人が流れたこと。

そしてもうひとつは「貿易問題」。

そもそも歴史、文化、産業など、世界的にも価値の高い独自の“商材”をもっているイギリスは、EUとして交渉をするよりも独立したひとつの国として諸外国とやりとりするほうが自国の利益につながると考えたのです。

結果、物流の混乱や労働力不足といった事態が発生しているようではありますが、今は世界がひとつにならなくてはいけないとき。

地理的、文化的、経済的なつながりだけでなく、今日という日を“人類”としてのつながりについて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

※1/「国際連合(UN)」が分類した区分。アジア、アフリカ、アメリカ、オセアニア、そしてヨーロッパからなる。

※2/現地時間1月31日23:00、日本時間2月1日。

Reference: 外務省
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