【サッカーW杯】史上最大の得点差ゲームがエグい……
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
サッカーW杯で史上最大の得点差ゲームが生まれる
強豪ひしめくグループを首位で勝ち上がり、戦前の下馬評を覆す活躍を見せたサムライブルー。2022FIFAワールドカップ(W杯)の興奮が懐かしいところですが、そのW杯において、過去にも数々の記憶に残る名勝負が繰り広げられてきました。
が、なかには別の意味で世界に衝撃を与え、記憶とともに記録にも残る試合があります。
サッカー史に残る一戦が行われたのは、2001年4月11日のこと。
豪ニューサウスウェールズ州コフスハーバーにあるBCUインターナショナルスタジアム。日本と韓国の共同開催で行われた「2002FIFAワールドカップ(日韓W杯)」のオセアニア予選でのできごとでした。
オーストラリア代表 vs アメリカ領サモア代表
結果は……31 - 0
前半だけで16点を挙げたオーストラリア。後半も怒涛の攻撃を仕掛け、最終的に31のゴールを積み上げました。FWのアーチー・トンプソンはこの試合ひとりで13得点を叩き出し、1試合における個人の最多得点記録となりました。
ちなみに、当時のFIFAランキングはオーストラリアが75位、アメリカ領サモアは最下位の203位。
完全なるワンサイドゲームは、予選のありかたそのものについての議論を呼び、不均衡な試合を避ける目的で2006大会のオセアニア予選より、予備予選が設けられることとなったのです。
そもそも格下相手のオーストラリアは、レギュラーメンバー全員を休ませ召集外とし、控え選手をベンチ入りさせて臨みました。それでもこの点差とは……。
いっぽうのアメリカ領サモア。なんでもパスポートの手続きに問題を抱えていたそうで、満足に代表選手を招集できず、20人の招集メンバーのうち出場できたのはGKだけだったとか。
で、残りのメンバーはといえば、U-20代表選手らを追加招集しようとしたものの、運悪く高校の試験と重なり見送り。結果的に強豪オーストラリアと対峙したのは、3選手が15歳というユース世代でこしらえた急造チームだったとか。
さすがに短期間では、戦術理解もチームワークも乏しかったでしょう。ジャイアントキリングどころか、下手したらトラウマにもなりかねないような史上最大の得点差ゲームとなってしまったというわけ。
でも、誰も彼らを責めることはできませんよね。
そうそう、FIFA以外の国際試合で話をすれば、南太平洋諸国が参加する総合競技大会「Pacific Games(パシフィックゲームズ)」で対戦したバヌアツ対ミクロネシア連邦。こちらも46 - 0のワンサイドゲームとなりました。