「ザハ・ハディド」が作った「W杯用テント」は、形を変えて今も人々の生活を支えている
「Zaha Hadid Architects(ザハ・ハディド・アーキテクツ)」が万国博覧会計画で提唱した、「何も無駄にしない建築」。じつは、「FIFAワールドカップ・カタール2022」で既に体現していたらしい——。
なんでも、「FIFAファンフェスティバル」用に使われていた27張りのテントが、シリアやトルコ、イエメンの難民や避難民コミュニティへ寄贈されるとのこと。診療所や緊急避難用シェルター、学校などとして使われるという。
©Education Above All Foundation
なお、パキスタンとトルコには既に3張りのテントが寄贈されているとのこと。何百人もの子どもたちの学校として活用されているんだそう。
©Education Above All Foundation
このテントはモジュール式で、移動や組み立て、解体が簡単にできるらしい。また、自然光が入り、天候に左右されないんだとか。
©Luke Hayes
テントの寄贈に携わっている「Education Above All(EAA)Foundation」によると、7000万人以上が難民や避難民として生活していて、半数は18歳未満なんだそう。教育や医療などのインフラ整備は急務というわけだ。
©Luke Hayes
「ザハ・ハディド」のテントは、本来の役目を終えたあとも別の形として人々を支えている。
サステナビリティが重要視されるこれからの世界では、ザハ建築のような設計がスタンダードになるかもしれない——。
Top image: © Luke Hayes