日本に生きる植物の1/4の種が「絶滅」するかもしれない、未来。
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
植物学の日
独特な気候、風土から、じつに豊かな生物多様性を誇る島国・日本。
約7000種にも及ぶ植物が生息するとされるこの日本で、130年ほど前、現在の植物学の礎を築いたとされる人物がいます。
植物学者・牧野富太郎。
「NHK」の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルであり、今も大きな尊敬を集める日本における“植物学の父”です。
今日4月24日は、そんな牧野氏の誕生を祝して制定された「植物学の日」。
1862年、高知県高岡郡の裕福な商家に生まれた氏は、入学した小学校をあまり授業の“退屈さ”からそうそうに退学。植物や昆虫といった自然物に強い興味をもち、フィールドワークや読書といった独学によってさまざまな知識を取得します。
その後、小学校中退という学校歴でありながら、その知識量と探究心を認められ小学校の臨時教員という職に。そして、自身の研鑽のために「東京大学理学部植物学教室」の門を叩き、ここでも植物学の権威からのお墨付きにより研究室への出入りを許可されるほどの秀才ぶりを発揮します。
その強すぎる研究心から家財をなげうってまで研究書や学術書を買い漁り、生活は困窮を極めますが、1957年1月、94年9ヵ月という生涯で収集した標本は40万点、蔵書4万5000冊に及び、そして約1500種類以上の植物(新種、新品種)を命名したのだとか。
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「環境省」によると、現在、日本に分布する植物(※)の約1/4の種に“絶滅の恐れ”があり、至急、保護や保全が必要な状況にあるといいます。
日本における植物学の“開花”ともいえる今日、足元に生きる草花の愛らしさに今一度目を向け、その小さな存在を守るために今できることは何かを考えてみてはいかがですか?
※維管束植物