わずか3週間で、20万匹の絶滅危惧種を殺した犯人が明らかに。

絶滅危惧種「サイガ」が謎の大量死を遂げる──。

2015年に報道されたニュースなので、その内容を覚えている人はほとんどいないかもしれません。

だけど、たった3週間でサイガの個体数の約60%である、20万匹以上が死に至った怪奇現象に疑念を感じた人も、当時はたくさんいたそうです。

これまで、死因は明らかになっていませんでしたが、つい先日、研究者たちがその犯人を突きとめました。

犯人は、細菌。
でも、真犯人は…。

日本でも「鼻に加湿器を持っている」などと親しまれ、それなりの知名度があるとはいえ、サイガを知っている人は多くないでしょう。「WWF」によれば、その鼻は砂っぽい夏の空気を綺麗にする、寒い冬の空気を暖かくする機能があるようです。

主にカザフスタンやモンゴルあたりに生息するサイガは、20世紀のはじめに絶滅寸前になるも、ソ連などの保護のおかげで生態系を維持し、少しずつと回復に向かっていきました。しかし、現在に至ってもその個体数は未だに少なく、「絶滅危惧種」とみなされています。

だからこそ、2015年の謎の大量死はたくさんの人を驚かせたのです。

怪奇現象の原因を約3年にわたって調査してきたRoyal Veterinary大学のチームによって、去る1月17日に発表された論文によれば、サイガを死に至らしめた犯人は「Pasteurella multocida」という細菌だそう。

しかし、通常ならば猫や犬も持っているような細菌、これ自体が致命傷になるケースはあまりないようです。そこで、なぜ殺傷能力が上がってしまったのか?という疑問について、2015年の気候が平均よりも高温多湿になっていたからだと、研究者たちは推測しています。

つまり、直接的原因になったのが細菌で、間接的に関与したのが気候変動

では、「気候変動」はどこからきたのか?

NASAのWEBサイトによれば、1880年から2014年で、地球の平均気温は0.8℃上がっているそうです。ちなみに、サイガは高い環境適応能力を活かしながら、生息地を徐々に北に移しているのだとか。

「絶滅」という言葉が頭によぎる事件が起こった2015年は、NASAの観測史上3番目に暑い年でした。この温暖化には、ほぼ一年中発生していたエルニーニョ現象が一因となっています。また、気象庁は異常現象について、冬場にモンゴルあたりでの降水量を増やす影響があると説明。

そのエルニーニョ現象は地球温暖化により威力を増していると、考えている科学者もいるほど。

もしも、地球温暖化が関係しているとなると、真犯人って、まさか……。

過去には、サイガの角や毛皮を求めて、狩りが横行していたようです。たくさんの人のおかげで、ハンターたちは少なくなっているものの、異なった方法で人間はサイガを苦しめているのかもしれません。


腹落ちしないハンターたちの主張を聞く。

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