まさかの手抜き工事で「1億1200万年前の恐竜の足跡」が破損

もう直しようがない。

ユタ州に位置する観光名所「The Mill Canyon Dinosaur Tracksite」にある1億1200万年前の恐竜の足跡が、なんと手抜き工事によって破損してしまったらしい。

ことの経緯は、古代の足跡を「保護する」目的で遊歩道の建造をおこなっていた最中、謝って工事車両が立ち入り禁止区域を通過してしまったことが原因のようだ。作業員の立入禁止区域の認識が不十分だったことが災いし、貴重な資料の破損に繋がってしまったという。

「残念なことに足跡のひとつの上をバックホー(ショベルカーの一種)やその他のトラックが何度も通った痕跡がある」と土地管理局レポートには古生物学者の無念さが伝わるコメントが。

© SVP/Twitter

この一件に対し「生物多様性センター」の Patrick Donnelly氏。

「世界で最も重要な古生物の資産が破壊されたのは、非常に腹が立つ」と、こう怒りを露わにした。

土地管理局の公式サイトは、「今回のような事が二度と繰り返されない為に、公的な意見を求め、古生物学コミュニティと協力しながら引き続き遊歩道を建設する」と声明を発表。

工事が再開する前に、環境影響評価と公的な意見を求める期間を30日間設けるのだそう。

不注意とはいえ、人間誕生の歴史のはるか昔の歴史的資料が消えてしまったことは、とても悲しい。将来的にも取り返しのつかないミスが起きないよう、より慎重な作業が求められるだろう。

Top image: © U.S. Bureau of Land Management
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