工事中の「バリケード」すら、アートに変えてしまう美術館

どんなにスゴイ場所でも、どんなにステキな建物でも工事中のバリケードがあるだけで、全て台無しになってしまう。だったら、美しい展示作品で壁を作れば、景観を損なわないどころか、通るのが楽しみになるじゃん。

このアイデアを思いついたのは、現在3年もかかる大規模な増築をしている「Philadelphia Museum of Art」という、アメリカの美術館。ワクワクした気持ちで訪れた人が、工事用のフェンスを見てガッカリしないようにと、館内で展示している人気作品のレプリカを並べて、屋外ギャラリーを作ったのです。

美術館を訪れる
楽しみが増えました

Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck

「Philadelphia Museum of Art」の増築工事はかなり大規模なもの。工事用のフェンスが立派な建物の周りを囲んでいるのを想像してみましょう。せっかく、芸術を楽しみたいと思って訪れたのに、なんだか気持ちが下がってしまいますよね。だから、そんなお客さんのために「絵画のバリケードを作ってしまおう!」と、なんとも美術館らしいナイスな発想。

こうして、450フィート(約140m)の壁には、75枚の絵画が並ぶ屋外ギャラリーになったのです。

Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck
Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck
Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck
Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck
Image courtesy of the Philadelphia Museum of Art; Photo by Martin Seck

アート好きの私からすると、「なんて太っ腹なの!」って喜びの声を上げたくなるような出来事。工事が終われば屋外ギャラリーはなくなりますが、これを見た人々が、興味を持って改めて美術館に訪れてくれることが期待されています。

青空の下で見る豪華な作品が、3年後に撤収されてしまうのはちょっと残念。でも、新しい美術館に生まれ変わったら、さらなるアートとの出会いがきっとあるはずです。

Licensed material used with permission by Philadelphia Museum of Art
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