放置された「漁業用コンテナ」がアートに。その背景には、地方が抱える問題が……

人口の集中とともに商業施設やビルなどが次々と建ち、発展し続ける都市。その一方、地方は過疎化高齢化に歯止めが効かなくなりつつある——。

そんな現状を、TAKUTO OHTA『COMMON NEGLECT MATERIAL(CNM)』というアートで伝えている。

活動の拠点は、三重県の紀州エリア。ここは空き家率3割にも達するほど過疎化が目立つ。

彼が目の当たりにしたのは、乱雑に放置されている漁業用コンテナ。この場所がかつて漁業で栄えていたことと同時に、今は衰退していることを色濃く反映している。

©Takuto Ohta

そこで、彼はコンテナを使ったアートを生み出した。

イスベンチなどにして、放置され続けるか処分を待つかしかなかったコンテナに新たな価値を与えた。

©Takuto Ohta
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©Takuto Ohta

衰退が進む地方には、コンテナのように特有の“味わい深さ”を持ったモノがたくさん取り残されていることだろう。

それをアートという形にするのは、地方にスポットライトを当てる1つの方法ではないだろうか——。

Top image: © Takuto Ohta
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。