コンテナでカリフォルニアの社会問題も解決!?

世界各地に建造される「コンテナ建築」。積み上げたり塗装したりできるコンテナは、建築パーツとして高い柔軟性を誇っています。

その“柔軟性”を地域に根付く問題解決に役立てようとしているのが米カリフォルニア州です。アイデアの対象は、ここ数年で深刻化しているホームレス問題。

ホームレスの増加に対して緊急一時宿泊施設の建設が追いついていません。その状況を特に問題視したロサンゼルス市長。事態の改善に向け、地元の建築会社に相談。

そうして考案されたのが、ホームレスが滞在できる住居に併設するフードホール。現在アナハイムやサンタアナなどに建設中で、今年オープンが予定されているオレンジカウンティの「SteelCraft Garden Glove」もそのうちのひとつ。

コンテナを積み上げた2階建ての施設は、タコスをはじめとするフードやスイーツ、コーヒーなどを販売する8つの飲食店が入居予定。建物のあるエリア内では、オーガニックの野菜が栽培され、店の食材として使えるようにするのだとか。

入り口付近には、併設された住居に住むホームレスも利用できるイーティングスペースが設けられる予定。この施設を訪ずれたゲストとのコミュニケーションは、長らく路上で生活していた人たちの社会復帰の助けになるかもしれません。

深刻化する社会問題をどうにか解決したいという市長の願いが具現化したこのフードホール。コンテナを利用することで、特徴的な見た目になるのはもちろんのこと、限られた予算内で解決法を編み出さなければならない状況でも、多いに役立つと教えられた気がします。

©2019 by Studio One Eleven

アナハイムの「Leisuretown」

©2019 by Studio One Eleven

サンタアナの「The Roost」

©2019 by Studio One Eleven

オレンジカウンティの「SteelCraft Garden Grove」

Top image: © 2019 by Studio One Eleven
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。