『ドント・ルック・アップ』の危機は、映画の中だけの問題じゃない!
2021年に公開されたディザスター映画『Don't Look Up(ドント・ルック・アップ)』。
その監督アダム・マッケイが、先日「気候危機財団(Climate Emergency Fund)」に400万ドル(約5億7600万円)もの金額を寄付すると発表した。
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『Don't Look Up(ドント・ルック・アップ)』は、生命を全滅させるレベルの巨大彗星の接近について、必死に各方面へ警告を試みる科学者たちの物語。
大きな危機が間近に迫りながらも、真剣に取り合わないメディアや政治家をシニカルに描いた作品となっている。
「静観し、精査する(Sit tight and assess)」
科学者たちの必死の訴えにこう返す米大統領。
じつはこれ、作中だけでなく、現実にも起こっていることだ。
これまで、世界中の科学者たちは長年「気候変動の危機」を強く訴えてきた。しかし、それに対して政治家たちは「静観し、精査」するばかり。
このまま気候問題を放っておけば、取り返しのつかないことになる日もそう遠くない。
今回の寄付でマッケイ監督は、「私たちはもはや、慎重な態度をとっている場合でも、小さな一歩を踏みだしている場合でもない」と述べている。
気候危機財団は、より迅速でより積極的な気候変動対策を訴える活動家を支援している組織だ。
マッケイ監督はこの財団について「市民的、非暴力的、破壊的な活動への資金提供という点でユニークな存在」と評価したうえで、「気候危機の急激な悪化を食い止めるために、できる限りのことをする」としている。
わたしたち一人ひとりが環境に対して今すぐ行動を起こしていけば、まだ最悪の事態は防げるかもしれない。
Top image: © Kevin Mazur/Getty Images for Netflix