最後まで「バカは真面目に」赤塚不二夫イズムに浸る展覧会

マンガ家赤塚不二夫が設立したプロダクション「フジオプロ」。

東京・中落合にある旧社屋の解体に伴い、「フジオプロ旧社屋をこわすのだ!!展『ねぇ、何しに来たの?』」が開催中だ。

©Fujio Akatsuka / フジオ・プロダクション

当時すでに古い木造建築だった旧社屋へと、フジオプロが引っ越してきたのは1970年のこと。それから78年には鉄骨造地上3階建ての仕事場兼赤塚不二夫の自宅として建て替えるなど、改装を繰り返しながら、40年以上にわたっていろんな楽しいことをして、たくさんの作品を生み出してきた。

しかし、数年前から雨漏りをはじめとした手に負えないほどの老朽化が進んだため、ついに取り壊しを決意。その最後に花を咲かせるべく今回のイベントが企画された。

発案者の赤塚不二夫の娘でありフジオプロ代表の赤塚りえ子氏は、このようなコメントを寄せている。

このままただ壊してしまうのはもったいないと感じ、建物「フジオプロ」とさよならする前に、様々な分野から多くの方に参加していただき、何か一緒に楽しいことをすることこそフジオプロ的なのではないか……?と考えました。そこで、“バカは真面目に”をモットーに、フジオプロ旧社屋で展覧会やイベントを開催することを思いつきました。そして、この展覧会・イベントを通して、赤塚不二夫の自由なスピリットをみなさまに感じていただけたらうれしいです。

©Fujio Akatsuka / フジオ・プロダクション

会場には、赤塚をオマージュしたアート作品や壁画、フジオプロの年表階段、赤塚の原稿原画に、赤塚が暮らした部屋では1960年代から2002年までの約1000枚に及ぶ写真などが展示。秘蔵プライベートフィルムも上映される。

そのほか、ゲリラライブやトークショーも実施予定とか。

「いま」と「破壊」を楽しもう──というテーマのもと繰り広げられる斬新な展覧会。チケットは事前予約制だが、すでに売り切れの枠もチラホラ。

気になる方はお早めに!

なお、会期は10月30日(日)までの木、金、土、日(祝日含む)のみ、なのだ。

『フジオプロ旧社屋をこわすのだ!!展「ねぇ、何しに来たの?」』

【公式サイト】https://kowasunoda.com/

Top image: © Fujio Akatsuka / フジオ・プロダクション
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