謎多き「ダークマター」。やっとその正体が……。

ダークマター(暗黒物質)」解読まであとわずか!?

宇宙を構成する物質のうち、目に見えるのはわずか5%ほどだという。ほか80%を占めているのが、正体不明な物質。つまりはダークマターだ。

その謎を解明すべく、永きにわたって研究が行われてきたが、ついに……希望の光が差してきたようだ。

先般、「カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)」が学術誌『Nature Astronomy』に掲載した論文によると、水星の軌道上で太陽の近くを通る宇宙船の中に搭載されている原子時計を研究することが、ダークマターの性質を解き明かすカギとなるかもしれないという。

研究チームによると、水星と太陽の間にある軌道上では、ダークマターの密度が極めて高い可能性があるため、その領域で探査を行うことで振動信号を非常に敏感に察知することができるという。

光子の波動を観測する「原子時計が大活躍」する可能性が出てきた。

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現時点では、太陽付近のダークマターの密度はまだ不明瞭だが、低感度測定であってもそれによって収集できる情報は非常に貴重であると研究者らは主張している。

ダークマター調査以外にも多くの役割を担っている原子時計。他の宇宙ミッションと同時並行に異なる研究ができれば効率的に謎が解け、ひいては人類の火星到達を現実のものとする、その一助となるはずだ。

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