「職業体験」もメタバースの時代。

近年、教育現場におけるITの活用が急速に広まりつつあるが、その影響は子どもたちの職業体験にまで及んでいることをご存知だろうか。

従来の子どもの職業体験の場といえば、東京・兵庫にある「キッザニア」や、千葉のイオンモール幕張新都心に誕生した「カンドゥー」などが思い浮かぶだろう。

しかし、“イマドキ”の職業体験はインターネットのバーチャル空間「メタバース」にて行われるようだ。

先月10〜11日には、渋谷区の子どもたちを対象とした「メタバース職業体験プログラム」が同区内の「みらいの図書室」にて開催された。
 
参加した小学生たちは、メタバース空間に自分でデザインしたオリジナルの店舗をかまえ、店舗に並べたい商品の制作を行うほか、実際に制作した商品を陳列し、子どもたち同士が店員役と顧客役を決めて、接客も体験した様子。
©⼀般社団法⼈渋⾕未来デザイン
子どもたちからは好評の声が多く、メタバース上でのオリジナルストアづくりや接客体験を通じて、新しい価値をつくる楽しさや接客・販売業務への興味を味わえる場となっていたようだ。
 
従来の職業体験のように、実際にものや道具に触れながら仕事について学ぶことももちろん重要だが、メタバース上であれば、短い体験時間のなかでも物理的なコストをかけずに自分のアイデアを形にできるため、子どもたちがそれぞれの創造性を十分に発揮する機会にもなるだろう。
 
この一連のワークショップは、「一般社団渋谷未来デザイン」と「大日本印刷株式会社(DNP)」が協働して行ったもの。両社らは2021年に、バーチャル空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」を構築して以来、さまざまな企画イベントを実施しメタバースの利用を推進している。

今回のイベントを機に、今後は教育分野でもさらなるメタバース活用が進んでいきそうだ。

Top image: © ⼀般社団法⼈渋⾕未来デザイン
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。