カーボンオフセットによるカーボンニュートラルは広告禁止に?【イギリス】

カーボンオフセットを使用して実現したカーボンニュートラルは、その効果が本当に正しいことを証明しない限り、広告することはできない──

イギリスの日刊新聞『The Guardian』によれば、同国の広告基準局「Advertising Standards Authority」はこのような決断を下したそうだ。

そもそもカーボンオフセットとは、温室効果ガス排出量を減らすための手段のひとつで、これに尽力する団体や企業に投資し、やむを得ず排出してしまった温室効果ガスを埋め合わせること。現在は、この仕組みを利用して、温室効果ガス排出量が全体でゼロになっているカーボンニュートラルを目指す企業が多い。

しかし、カーボンオフセットの効果は曖昧だという声も上がっている。実際に『The Guardian』は詳しい調査を行なっており、カーボンオフセットに関する取り組み内容は、ほとんど効果がないと結論を出している

こうした状況を受けて、「Advertising Standards Authority」はカーボンニュートラルを謳う場合は、その効果を証明しなければいけないと決めたようだ。つまり、グリーンウォッシュ対策の一環だ。

環境配慮が企業を支持する理由のひとつになっている時代だからこそ、同国でのこの決断は、きっと他の国々にも影響を与えることになるだろう。

日本における広告基準がどのようにアップデートされるのかにも注目だ。

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