話題の「カーボンニュートラル」は、もうここまできている!
目次
近年、環境問題への意識の高まりから急速に普及し始めている「カーボンニュートラル」。
何それ?という人のために一応おさらいしておくと、カーボンニュートラルとは「温室効果ガスの排出量と吸収量の合計をゼロにする」こと。
日本を含め120カ国以上が、2050年までにカーボンニュートラルを実現しようと奮闘している真っ最中。
しかし言葉はよく聞くものの、具体的にどんな取り組みがなされているのかよくわからない、という人もいるのでは?
今回は、わたしたちが気軽に始められるものからビッグな規模のものまで、カーボンニュートラルに向けた様々なアプローチをご紹介。
CO2排出量も教えてくれる
「セゾン」の利用明細
そもそもわたしたちって、普段どれくらいのCO2を排出しているんだろう?
そんな素朴な疑問に答えてくれるのが、こちらの「SAISON CARD Digital for becoz」。日常の消費活動にともなう二酸化炭素の排出量を、とことん可視化してくれるサービスだ。
クレジットカードの利用明細から、毎月自分がどれだけの二酸化炭素を排出しているのか、そして前月からその量がどれくらい変化しているのかを見ることができてしまう。
普段ほとんど意識することのないCO2排出量だけど、このカードを使って毎月確認するようになれば、日ごろからちょっとでも環境に配慮した消費生活ができそう!
CO2を石に変えてしまう
魔法みたいな技術!
アイスランドの企業「Climeworks」が開発したプラント施設「Orca」は、なんと空気から直接二酸化炭素を除去できてしまうらしい。
気になるその仕組みは、二酸化炭素を空気中から取り込み、地中へ送って約2年ほどで石灰化させる、というもの。これにより1年間に減らせる二酸化炭素の量はじつに4000トンで、これはおよそ800台の自動車の年間排出量に相当するというから、決してばかにできない量だ。
そして同社は、企業によるプロジェクトを手軽にカーボンニュートラル化できる「サブスクリプションサービス」も実施し始めたとか……?
クラッカーで「おいしく」環境保護。
環境問題に取り組む企業としてクラッカーを生産する「Moonshot」。こちらは生産過程におけるカーボンフリーを実現している。生産から梱包、配送までとことん環境に配慮しつつ、農業における持続可能性にも取り組んでいる様子。
創業者のジュリア・コリンズ氏は、世界の温室効果ガス排出量の25〜30%が食料関連から発生していることに着目したそうで、わたしたちがこのクラッカーを食べれば食べるほど、気候変動を支援できるシステムになっているみたい!
地球にも人にもやさしい!
巨大な「ひまわりハウス」
ひまわりが畑一面に咲き誇るイタリアのウンブリア地方には、排出量以上の二酸化炭素を吸収できる「Sunflower House(ひまわりの家)」が設計されている。
屋根部分のパネルが太陽の向きに合わせて傾くことで日射量が最大化され、通常の動かないパネルに比べて40%も多くのエネルギーを発電できるらしい。
デザインを手がけた建築家・高田浩一氏は、たんに自然から着想を得るだけでなく、「地球にポジティブな変化をもたらす」ことを追求しているそう。
そしてこの建物、環境はもちろん、なんと人間にも住みやすい設計になっているらしく……。
あのレゴブロックも、ついに持続可能に
言わずと知れたおもちゃメーカー「LEGO」が、ベトナムに同社初の「カーボンニュートラル」な工場の建設を発表。
生産効率はそのままに、ソーラーパネルを設置する、建設のための木の伐採に関して代わりに5万本の木を植えるなど、持続可能性につながる様々な取り組みをしていく予定だとか。
誰もが一度は遊んだことのあるあのおもちゃが、今後はより環境にやさしい方法で生産されるようになる、というのはなんとも嬉しいニュースでは?
3歩先を行く「ロレアル」
日本でもカーボンニュートラルを実現!
世界最大の化粧品会社「ロレアル」は、日本を含む北アジアゾーンの事業所や工場で、すでにカーボンニュートラルを達成済み。
本社から遠く離れた地でいったいどのように実現したのか、気になる人も多いはず。
同社は工場敷地内のソーラーパネルで太陽光から電力をまかない、廃棄物や廃材を原料としたバイオマス発電に力を入れたそう。
またそれだけではなく、じつは地域ごとに柔軟にアクションを変えたことも功を奏したようで……。
Appleによる
世界規模の脱炭素プロジェクト
大手テクノロジー企業「Apple」もまた、カーボンニュートラルの達成を掲げた取り組みを行っている。
同社は2030年までにApple製品を再生可能電力のみで製造することを目指し、世界中のさまざまなパートナー会社と連携して大規模なクリーンエネルギー化を実行中。
また、世界各国の再生可能プロジェクトを支援することで1,000万トン以上のCO2削減につなげているほか、エネルギーが乏しい地域へのサポートも行っているという。
Appleのカーボンニュートラルへの取り組みは、やっぱり桁違いの規模だ。