「サムスン」が手がけた、「人々を救う」トイレとは?

「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」が2011年にスタートした、「Reinvent the Toilet Challenge」はその名の通りトイレを再発明すること。

人間の排泄物が媒介する病原体から我々の生活を守り、安全かつ効果的に処理できる革新的なトイレ技術の開発を目的としている。

このチャレンジに取り組む韓国「サムスン電子」が、安全な家庭用トイレのプロトタイプを開発したのが今年8月のこと。

そのシステムは、人の排泄物の中に含まれる病原体を熱処理バイオ処理によって死滅させるというもの。個体廃棄物はになり、液体廃棄物は完全に再利用することが可能だそう。

「世界保健機関」と「ユニセフ」によると、約36億人の人々が安全ではない不衛生な施設の使用を余儀なくされており、安全な水や衛生環境にアクセスできないことを原因とする下痢性疾患による子どもの死者数は、年間で50万人にのぼるとされている。

世界でもっとも安全な上下水道が整備された国の一つである日本に暮らしている人々にとっては安全な水の確保というテーマは逆に珍しいかもしれない。

しかし、世界人口の約半数を占める人々が直面している課題であり、技術提供を積極的に進めていくべきであろう。

Top image: © Samsung
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。