宇宙開発もサステナブルに!?世界初の「木製衛星」が開発中
欧州宇宙機関(ESA)が、木製の人工衛星「WISA Woodsat」を今冬に打ち上げる計画を発表した。実現すればもちろん、世界初の宇宙へ到達した木製衛星になる。
興味深いことに、「WISA Woodsat」プロジェクトを立ち上げたのは、実用レベルに高度な人工衛星を、教育目的で製造・販売する会社である「Arctic Astronautics」。
同社創業者であるJari Makinen氏は、木製部品を使った模型飛行機を作るのを楽しんでいる時に、これを実際に宇宙で飛ばせるのではないかと考えたと語っている。
©Arctic Astronautics
「WISA Woodsat」は、10cm四方の立方体で、内部に備えられた自撮り棒とアルミ製レール以外は、すべてが木で作られているとのこと。
とは言っても、通常の木では、打ち上げに耐えられないので、フィンランドのいくつかの技術系会社が特殊な技術を使用して合板を製造しているという。
また打ち上げ後は、前述の自撮り棒を使用して、衛星本体を自撮りする仕掛けになっている。自撮り画像は、宇宙空間が木材にどのような影響を与えるのか分析するために使用されるようだ。
果たして、宇宙開発におけるサステイナブルな道を拓くことができるのか?今後の宇宙開発に大きく関わると思われる今回の実験。良い結果が得られることに期待したい。
Top image: © Arctic Astronautics