増えすぎた異常気象は「PTSD」を引き起こす可能性がある
異常気象が心的外傷後ストレス(PTSD)の原因となっているらしい。これ、どういうことかというと、洪水や山火事などを経験した人々は、精神疾患やPTSDの高いリスクにさらされるということ。
戦争に従事した兵士たちが、任務後にPTSDを抱えることは珍しくないが、暴力を経験したり、家から逃げることを強いられたりした人々も同じく発症する可能性があるという。また、負傷者の救助や遺体の回収のために災害地域に派遣された緊急救助隊員も同様に。
夏になると世界各地で甚大な山火事などを引き起こす極端な異常気象が発生し、人々は生き残るために洪水や山火事から逃れなければならない。このような気象条件によって個人が深刻な危険にさらされ、災害の前に無力感を感じた場合、PTSDの発症リスクは一気に高くなる。
『Hindustan Times』が報じたところによると、ドイツ心理医学会の現会長であるアンドレアス・マイヤー=リンデンベルク氏は、「異常気象にさらされたすべての人が精神的な健康問題を抱えるわけではない」と述べるいっぽう、「異常気象が起きたあと、精神的な健康問題や疾患が著しく増加することは明らかである」とも。
リンデンベルク氏は、実際にハリケーンの被害に遭った人々のうち約半数がPTSDを発症したと説明している。災害が起きると、人々はうつ病や不安・依存症にも苦しむ可能性があるが、PTSDは彼らが経験した出来事そのものが直接的な原因に繋がる。
直近で思い出すのは、マウイ島での大規模な山火事。現地の被害者は「まるで戦場のようだ」と語っており、私も身が震える思いでニュースを観ていました。
日本でも酷暑が続いていますが、屋外で仕事・活動する方は気づかないうちに暑さに対する小さなストレスや不安が積もっているかも。自分の体や心は常に最優先に。