アメリカの学校、暑すぎて勉強ができなくなる可能性

連日の猛暑により、「暑すぎて学校でプールが中止になった」「学校で熱中症になってしまった」といったニュースが報じられている。そんな猛暑が学校生活に与える影響、どうやら日本だけではないらしい。

いま、アメリカでも深刻な問題として捉えられているようだ。

酷暑が子どもたちの学びに
悪影響を与えている

気候変動による気温上昇は、アメリカの子どもたちの学習を妨げているそう。暑い教室で学ぶことを余儀なくされている子どもたちは、集中力や学習意欲記憶力の低下、さらには強烈な眠気などの問題を抱えているという。

もちろんアメリカの学校にも夏休みはあるが、春や秋の気温も上昇しているため、暑い環境での学習を強いられているとのこと。近年では、暑すぎて効果的な学習が困難なことから授業日を短縮する措置などがとられているらしい。

アップデートが求められる
設備・学習環境

「教室が暑くて勉強に支障をきたすなら、エアコンを入れればいい」、と考えるはず。しかし、アメリカの公立学校のうち1985年以降に建設されたものはわずか10%に留まり、エアコンが整備されていない学校も多いという。つまり、学校の多くは設備が現代の環境に最適化されていないため、アップデートが求められるとのこと。調査によると、エアコンの設置が必要不可欠な学校は1万3700校以上、設備のアップグレードが求められる学校は1万3500校もあるようだ。

ただ、学校設備の改善には数百億ドルという莫大な費用がかかるそう。その資金は主に地方税から賄われるため、裕福な地域とそうでない地域によって学校設備に差が生じる可能性もあるという。

気候変動が深刻化するなかで未来を担う子どもたちの学習環境を守ることは、大人たちの使命だといえそうだ。

Top image: © iStock.com/David Tadevosian
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