飛行タクシーの実現に向け、NASAは「人間の瞳孔や脳」の情報を欲している
近年、自動運転技術はますます進化を遂げており、NASAのような組織はより先進的な研究に踏み込む段階に入ってきた。
この技術は陸を飛び越え、今ではe-VTOLをはじめとする飛行手段への適用も進みつつある。「Advanced Air Mobility」と呼ばれるこの技術開発は、NASAが主眼を置くプロジェクトの一つだ。
これは自動運転のエアタクシーやデリバリードローンなど、自律的な飛行交通手段の実現を目指すミッションであり、その上で安全性の確保は大前提となる。
そんな中、現在NASAの研究チームが取り組んでいるのが「パイロットが飛行中に取る行動の傾向」に関する調査。
自動運転に向けた機械学習データを取得するために、人間のパイロットの動きをデータとしてまとめ、AIに学習させることでヒトが動かすのに等しい安全性を目指しているのだ。
既にパイロットと飛行ナビゲーション技術のやり取りの記録が進められており、今後はさらに、専用のメガネを着用して瞳孔の動きを追跡したり、バイオメトリックセンサーを活用して体温や脳の活動を測定するなど、より詳細なデータの獲得を目指しているという。
耳にも馴染んできた自動運転の技術だが、今月初頭には試験運用中のロボタクシーが歩行者を轢くという事故を起こしており、安全を謳うにはもう少し時間が必要となるだろう。
こと空飛ぶタクシーともなれば、事故の規模は更に深刻なものとなることが予想される。慎重に調査を進め、“快適で安全な空の旅”を実現してくれることを願おう。
”空飛ぶタクシー”をビジュアルで見たことは何度もありますが、未だに夢物語のように思ってしまいます。
NASAのような、世界最先端の機関で働く人々が実現に向けて着々と準備を進めていると聞くと、私たちの「生活の一部」となる日も、そう遠くないのかもしれないですね。