「NASA」の宇宙飛行士が実践する「狭い空間でもポジティブに生活する方法」とは?
いまだ収束の兆しがない、新型コロナウイルスの蔓延。欧米では多くの国で外出禁止令が出され、自宅から一歩も出られない状態が続いているようだ。
多くの人にとって経験したことのない状況であるが、ある職業の人々にとって狭い空間に長期間滞在することは日常的な行為である。
その職業とは──宇宙飛行士。
彼らは「NASA」から特別な訓練を受けてから宇宙へと飛び立ち、狭い国際宇宙ステーションでは6ヵ月以上の時を過ごすこともあるという。
そんな宇宙飛行士のひとりで、昨年まで国際宇宙ステーションに滞在していたアン・マクレーン氏が、狭い空間でポジティブに、かつ生産的に生活するヒントをTwitterに投稿した。その内容は、NASAの心理学者による研究をベースにしているようだ。
1.コミュニケーション
相手に理解されるように話し、相手の話を理解するように務める。言葉にできない兆候を発見したら、衝突を回避するために話し合う。情報はつねに共有して、間違いは認め合う。
2.リーダーシップとフォロワーシップ
あらゆる事態には、つねにチームで対応する。目標を設定したら、責任をもって実行する。フィードバックや励ましも重要である。
3.セルフケア
NASAは、衛生、時間の管理、睡眠の確保、気分の維持が、宇宙飛行士の身体的健康に影響していると考えている。自分の長所と短所を判断したうえで、ワークタイムバランスを考えることが重要である。
4.チームケア
3番目で述べたように、メンバー全員が心身ともに健康であることが重要だ。忍耐と敬意をメンバーに示したうえで、チームにストレスが溜まっていないかチェックをすることも重要だ。
5.グループリビング
一緒に暮らすメンバーはチームである。競争するのではなく、協力することが大事だ。
残念ながら宇宙では「頭をスッキリさせるために散歩へいく」ことができない。チームメンバーが仲良く暮らすことで、すべての人にとって気持ちのいい空間を作ることが必要だ。
以上が14に及ぶツイートの要約だ。最後には「私たちは全員が地球で暮らしている宇宙飛行士です!みんなが積極的にこのアクションを取れば、監禁状態からの脱却も成功できるでしょう」とのメッセージが。
現役宇宙飛行士による頼りになるアドバイス。しかし、チームメンバーが仲良く暮らすことが重要というこのアドバイス、じつは常日頃から大切にすべきことなのではないだろうか……?
自宅で誰かと共に過ごす時間が多いこのタイミングに、多くの人たちがこれまでよりもいい関係性を築くことを願うばかりだ。