ドイツ新法、「名前と性別の変更」が個人の自由に

ドイツが、より「自分らしく」生きられる社会に一歩前進だ。

2024年4月12日、ドイツ議会は公的書類上の名前と性別の変更を容易化する「自己決定法案」を可決。

戸籍役場で簡単な申請を行うだけで、性別と名前の変更ができるようになった。

ドイツでは従来、名前や性別を変更したい場合、専門家2人から診断書をもらい、さらには裁判で判決を受ける必要があった。

しかし、新法の下では診断書の提出も不要。成人であれば誰でも、また、子どもでも14歳以上であれば、保護者の同意があれば申請が可能となる。

アルゼンチン、デンマークなど、ヨーロッパ各国では既に同様の法律が適用されている。ジェンダー・アイデンティティは人格形成に欠かせず、その表現は重要な権利のひとつとして、法による認可が広まっているのだ。

ちなみに、日本で性別変更をするには、2人以上の医師からの診断書の提出に加え、以下の条件を満たす必要がある。

①18歳以上

②現在婚姻をしていないこと

③未成年の子がいない

④生殖腺(卵巣や精巣)がない、またはその機能を永続的に欠いている

⑤変更する性別の性器に似た外観を備えている」

さらに家庭裁判所で判決を受け、はじめて性別が変更できる。

生きたい性別が認められることは、ありのままの自分が認められること──。

今回のドイツの事例が、日本や他国が多様性認可に進む上で重要なメッセージとなることを祈る。

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