ニューヨークで、デリバリーワーカー用の休憩所を設置する案が否決

ニューヨークで、デリバリーワーカーのための休憩所を設置する案が否決された。「UberEATS」をはじめとする配達プラットフォームが普及した昨今において、今回の決定は多くのデリバリーワーカーに影響を与えることになりそうだ。

休憩所設置案が否決
その理由は?

今回否決されたのは、使われなくなった「ニューススタンド」をデリバリーワーカーたちの休憩スポットにするという案。良いアイデアのようにも思えるが、なぜ否決となったのだろうか?

理由の1つとしてあげられるのは、景観の問題。設置が提案された場所は歴史的なエリアにあるため、休憩所の設置はふさわしくないと判断されたんだとか。また、休憩所の設置が子どもやペットを危険にさらすとの声もあがっているらしい。歩道スペースが狭くなるうえ、自転車が歩道を走ることになるため、事故の可能性が高まるとの見方もあるという。

ただ、デリバリーワーカー用の休憩所や充電スポットの必要性は高いと見られているとのこと。「デリバリーワーカーが不可欠な存在であるのと同じように、配達員のためのハブもまた不可欠だ」との声もあるようだ。

デリバリーワーカーの拠点問題
NYに限った話ではない

ニューヨークでの事例とされると遠い国の話のように聞こえるが、デリバリーワーカーの拠点問題は日本でも向き合う必要があるだろう。特に、これから夏本番に突入するとなると、避暑や休憩のためのスポットは欠かせないはずだ。

見方を変えると、休憩スポットがないことが理由で、商品を受け取る店舗や宅配先の玄関などが休憩所になってしまうかもしれない。デリバリーワーカーのための拠点設置は、荷物を届ける側と受け取る側の双方にとってメリットだといえるだろう。

猛暑による被害は毎年のように報告されていることから、今後も夏季の屋外活動は危険が伴うと考えられる。多くの人が配達サービスを利用するようになった今、デリバリーワーカーの労働環境にしっかりと向き合う必要がありそうだ。

Top image: © iStock.com/MarioGuti
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