なんでも「先延ばし」しちゃう問題、その理由が解明された!
学生時代の自分を思い出してみてください。
夏休みの宿題、どのタイミングで取り組むタイプでしたか?
夏休みが始まってすぐに気合いで終わらせる、毎日コツコツ取り組む、最終日まで手をつけずあたふたする……人それぞれのはず。遠い昔のことでも、一様にトピックとして盛り上がることができる話題ですよね。
さて、大人になった今でも「仕事やプライベートのタスクで締切間近にならないとエンジンがかからず、先延ばしてしまう」という人も多いはず。面倒なタスクを先延ばしにするのは、もはや全人類共通の特性のようにも思えてしまいますが……でもね、先延ばし癖のある人には、共通した理由があることが判明したようなんです。
「先延ばし癖」がある人が
先延ばししてしまう理由
「Science Daily」が報じたところによると、オハイオ州立大学心理学教授のラッセル・ファジオ氏とペンシルベニア大学博士研究員のハビエル・グラナドス・サマヨア氏の研究結果で、物事に対するネガティブな印象に行動が左右されやすい人は、タスクへの取り組みを先延ばしにする可能性が高いことが示唆されました。
この心理プロセス、「valence weighting bias(感情価加重バイアス)」と呼ばれるそうで、不快なタスクに取り組む場合に、最終的な行動を導く上でポジティブまたはネガティブな感情のどちらをより強く引き出す傾向があるかを説明するものだそう。
同メディアによると、自制心の弱さによるモチベーションの低さも関係していることが明らかになっているようで、サマヨア氏は「自制心が弱い人にとっては、感情価加重バイアスが直接的に行動を左右する」と指摘しています。
先延ばし改善には
ポジティブな印象で挑め
どうしても先延ばしを止められない人たちに明るい話題も。
じつは今研究、先延ばし癖に対して自覚的な学生が被験対象となっていたのだが、学生を2グループに分け、片方にはネガティブな印象とポジティブな印象をバランスよく意識できるようにする過程を設け課題に取り組んでもらった。すると、過程のないグループと比較したところ、課題への取り組みが早くなったんだそう。
つまりは、タスクに対するポジティブな印象にほんの少しでも意識的になれたなら……アナタの先延ばし癖も改善される可能性があるやもしれない。