“お風呂キャンセル界隈”が見逃してしまう「頭皮ケア」。そこに踏み込んだマーケ戦略がオモシロい

もはや、どこか耳馴染みすらよくなってきた感のある“お風呂キャンセル界隈”。だが、そんな彼らに手を差し伸べるヘアケアブランドの新たな試みが話題に。

“お風呂キャンセル界隈”を救いたい!

©株式会社I-ne

じつに、社会人の3人に1人が夏でもお風呂をキャンセルしてしまうという時代。あえて周りに知らせていないだけで、毎日お風呂に入らないという人は、言うほどマイノリティではないのではないか?そんな気さえしてくる。

こうした状況に「株式会社I-ne」が展開するハーバルウェルネスブランド「WELLP(ウェルプ)」が、『#風呂キャンセル界隈 応援! プレゼントキャンペーン』なるものを展開した。

「#風呂プレッシャーからの解放を!」と題し、(知ればお風呂が楽しみになるかも?)な頭の洗い方・乾かし方を紹介するとともに、スカルプケア商品を抽選でプレゼントするという。

現在開催中の第2弾、抽選に当たるともらえる「ウェルプ スカルプケアローション」は、8種のハーブ由来成分をはじめ、スキンケア成分を配合したローションで頭皮を長時間やさしく保湿してくれるシロモノらしい。さらに、持ち運びに便利なサイズ感と、お風呂を「重労働」と感じる人たちにとっても手に取りやすい商品に仕上げているようだ。

アンケート調査から見えてきた
それでもお風呂が嫌なワケ

お風呂キャンセルがオープンになりつつある……とは言いつつ、その行動は喜ばしいことではないのもまた事実。キャンセルに至るまでには「お風呂入らなきゃ」「やっぱりめんどくさい」「でも臭いと思われたくない」といった葛藤を抱え、キャンセルしてしまったあとで、どこか罪の意識を覚える人もいるとかいないとか。

そういった“後ろめたさ”を少しでも和らげるべく、お風呂に入るという行為を別の方法に置き換え乗り切る人たちも多いようだ。

同社が行ったアンケート調査によると、「着替えだけする」や「タオルやボディシート等で拭く」「顔だけ洗う」「足だけシャワーをする」など、少しでも身体を清潔に保とうとする姿勢が窺える。ほかにも、「布団の上では寝ない」「布団や枕にタオルを敷いて寝る」といった声も。

そこまでするくらいなら、いっそお風呂に入ったらとさえ思えてくるが、界隈の方々にその一言は響かない。まさに馬の耳に念仏なわけで。

お風呂キャンセル界隈が
見落とす「頭皮ケア」

ところで、お風呂をキャンセルするためにはどんな労力も惜しまない人たちが、じつは見落としていることがある。それが頭皮ケアだ。

今回のアンケート調査で寄せられた、“お風呂に入らない場合の乗り切り方法”320件(自由回答)のうち、頭皮ケアに関するものは「ドライシャンプーを使う」の1件のみだったそう。この結果からも、頭皮ケアの意識の低さがうかがえる。顔や足だけを洗ったり、布団だけは清潔に保つ彼らでも……自身の頭皮ケアを怠ってしまうという事実。

これを受け「I-ne」は、界隈に頭皮ケア文化が浸透していないのでは?と考え、スカルプケア商品を届けるべく企画立案へ。「BOTANIST」や「YOLU」、「SALONIA」といったヒット商品を次々に世に送り出してきた企業。“お風呂キャンセル”という言わば対局にいるユーザーへも寄り添いにいくというこの姿勢がいいじゃないか。最新トレンドを掴んで離さないマーケティング戦略、そこにも脱帽だ。

Top image: © iStock.com/Rattankun Thongbun
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