米DVDレンタルサービス「Redbox」がサービス終了。22年の営業に幕
動画配信サービスの普及により、レンタルビデオ業界が衰退傾向にあるのは世界どこも同じ状況。そんななか、アメリカで一世を風靡したDVDレンタルサービス「Redbox」も、どうやらVODシフトの"犠牲者"となってしまったようだ。
さらば「Redbox」
22年の営業に幕
米DVDレンタルサービス「Redbox」が破産申請。22年の営業に幕を下ろすこととなった。
蛇足ながらRedboxとは、手軽にDVDやブルーレイディスクなどをレンタルできるキオスクのこと。アメリカ全土のスーパーマーケットやドラッグストアなどに設置された赤い什器を目にしたこともあるだろう。
ユーザーはモニター操作で観たい作品を簡単にレンタルでき、返却時はRedboxに入れるだけ。その便利さに加え、1泊約1ドルというお手頃価格で利用できるというリーズナブルさは多くの人を魅了し、最盛期には約3万台ものキオスクが全米に展開されていたらしい。
しかし、動画配信サービスの登場により利用者数は減少。同社はゲームレンタルサービスやオリジナルのストリーミングサービスなども展開したが成功には至らず、今回サービス終了を余儀なくされた。
時勢を的確に捉えた「Netflix」
明暗くっきり
ところで、Redboxとは対照的に、「Netflix」はDVDレンタルからストリーミングサービスへの移行を成功させた。じつはNetflixもDVDレンタルサービスを展開していたが、早期にストリーミングを開始。Redboxが全米にキオスクを設置している頃、Netflixはオリジナル番組の制作などに着手していたわけだ。
結果は言わずもがな。時流をいち早く捉えていた後者は、世界的なストリーミングサービスに。ともにレッドをブランドカラーとした両社だが、くっきりと明暗が分かれる結果となってしまった。
長年、多くの人々に愛され続けてきた“赤いハコ”の閉幕。それこそが、DVDレンタルサービスの終焉を象徴しているのかもしれない。