イッヌ登場までたったの5秒。令和のアニマルセラピー
ペット需要の拡大が各方面で顕著な今、動物との関わり方が、ある場所から大きく変わろうとしている。
5秒でペットが登場するアニマルセラピー
「介護現場」に誕生
©レメディ・アンド・カンパニー株式会社
「いつでもワンちゃん」は、世界初となる介護現場に特化したMR(複合現実)アニマルセラピー。VRゴーグルを装着してボタンを押せば、およそ5秒でバーチャルペットが眼前に登場。いつでもどこでも動物の“癒し”を得ることができる、新時代のヘルスサポートテクノロジーだ。
アニマルセラピーのハードルを下げる
“触れ合わない”ペット
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動物と触れ合うことで癒やしを得るアニマルセラピーは、QOLの向上、認知症高齢者の情緒安定などの効果が認められてきたが、一方で動物へのストレスや、世話の難しさ、衛生面の観点などから、介護施設などでは導入を見送られることもすくなくない。
だが、「いつでもワンちゃん」ならばそうした心配も一掃。実際のペットとは触れ合わないことで、人間・動物双方の負担を最小限に。より多くの人がアニマルセラピーに挑戦する機会をつくることができる。
効果は実際のアニマルセラピーと同等
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この、“触れ合わない”ことをどう解釈するかはさておき、バーチャルペットは、「まて」、「ごろん」といったハンドサインや、「こっちおいで」「おすわり」「ふせ」などの言葉にも反応するそうで、まるで本当に犬と触れ合っているかのような感覚を得ることができるのだとか。
こうした高い再現度もあってか、「いつでもワンちゃん」を実際の動物によるアニマルセラピーと比較したところ、なんと同等の効果が検証されたのだそう。
動物に実際に触れる、世話をする、というのがアニマルセラピーの醍醐味でもあったが、たとえ疑似体験であったとしても、心理的満足度が得られるのであれば、現実かヴァーチャルかは問わない、ということなのだろうか。
時代に足並みを揃えるように、「ふれあい」の意味するところも変化しつつあるようだ。
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