地球上の生命は、我々が考えていたよりもはるか昔に誕生していた可能性

これまで、地球上に生命が誕生したのは約6億3500万年前だと思われてきた。しかし、最近の研究によると、それよりもはるか前に生命が誕生していた可能性があるらしい……。

地球最初の生命の誕生、
21億年前の可能性も

ガボンで活動中の研究チームが、21億年前に動物が生息できる環境があったことを示す証拠を発見。動物の生命が誕生したのは約6億3500万年前とされているため、今回の発見が正しければ生命の誕生は約15億年も前に遡ることになるという。

同チームは、ガボンのフランスヴィル盆地にはかつて内海になっていた場所があり、そこには「生命活動に必要なリンや酸素が豊富に含まれていた」と考えているとのこと。その環境が生命体を生み出した可能性があるため、21億年前には生命が誕生していたと推測できるとか。

今回の発見が本当なら生命の歴史が大きく変わることになるが、「生命誕生は21億年前説」を支持する科学者は多くはないそう。ほとんどの専門家は、従来の「生命誕生は6億3500万年前説」が有力だと考えているようだ。

『BBC』が報じたところによると、例えば、「ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン」のGraham Shields教授は21億年前にリンや酸素のような栄養素が存在していたことは否定しないが、生命が誕生していたとは断言できない」と述べている。また、「ロンドン自然史博物館」のElias Rugen氏も「21億年前に生命が出現していたとするには、さらなる証拠が必要だ」と、今回の発表に懐疑的。

今後、研究チームはガボンで掘削された堆積物の分析を進めるとのこと。もし有力な証拠が見つかれば、生命の起源に関するこれまでの定説が崩れるかもしれない。

Top image: © Victor Suarez Naranjo/Shutterstock.com
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