生命誕生の瞬間に「雷」あり:ハーバード大【最新仮説】
夜空を煌めく稲妻は、同時にどこか神秘的な魅力を感じさせる。私たち人類は、古来よりその圧倒的な力に畏敬の念を抱き、神々の仕業と信じてきた。
しかし、もしもその雷が、私たち生命の誕生に深く関わっているとしたら?そんな壮大なテーマに挑む、ハーバード大学の最新研究を紹介したい。
生命の起源は太古の「雷」にあり?
「New York Post」が報じたところによると、地球上の生命誕生の鍵を握るのが「雷」だった可能性を示唆する研究結果をハーバード大学の研究チームが発表したらしい。
数十億年前の原始地球で、無機物から最初の生命が誕生した過程は、現代科学をもってしても未だ解明されていない大きな謎。この謎に対し、「隕石によって地球外から運ばれてきた」とする説が長らく有力視されてきた。しかし、同大学の研究チームは、地球上のありふれた現象である「雷」こそが、生命誕生に必要な物質を生み出した可能性を提示した。
雷がもたらす化学反応の奇跡
論文の筆頭著者である、化学生物学教授のGeorge M. Whitesides氏は、「生命の起源は、化学が直面する大きな未解決問題の一つだ」と述べている。とくに、私たちのDNA、タンパク質、代謝物を構成する核酸が、数十億年前の地球でどのように自然発生的に出現したのかは、科学者たちの頭を悩ませ続けてきた。
同氏の研究チームは、原始地球の大気中に存在した水、電解質、一般的なガスに着目。これらが雷のエネルギーによって化学反応を起こし、最初の生体分子が生成されたと推測している。さらに、雷は生体分子の構造を維持するために必要な、炭素や窒素のガス供給源にもなり得たという。
常識を覆す「雷起源説」
その可能性は?
地球には、年間約14億回もの雷が発生しているらしい。一度の落雷で発生するエネルギーは凄まじく、一般家庭の消費電力の数日〜数ヵ月分に相当するとも言われている。原始地球においては、活発な火山活動の影響で、現在とは大気組成が大きく異なり、雷の発生頻度も今よりはるかに高かったと考えられている。
もしかすると、私たちが日常的に目にする雷は、とてつもない創造の力を秘めているのかもしれない。
今回のハーバード大学の研究は、生命の起源に関するこれまでの常識を覆す、画期的な発見だ。雷が生命の誕生に一役買っていたとしたら、それは宇宙の神秘とロマンを感じずにはいられない、壮大なドラマと言えるのではないだろうか。
👀 GenZ's Eye 👀
生命の誕生という奇跡が、じつは私たちが想像する以上にありふれた現象である可能性を示唆している。 広大な宇宙のどこかで、今日もまた、「雷」が新たな生命の誕生となる閃光を放っているのかもしれない。