Z世代男子を虜にする「スキンケア旋風」到来!
「スイレンエキス配合の泡洗顔のあとは、エモリエント効果のある保湿剤を馴染ませる。美容液、ヘビーなナイトクリームだってもちろん忘れず……」自身の念入りなスキンケアルーティンを『THE CUT』に説明するのは、15歳の少年だ。
調査会社「Mintel」は、米国のZ世代(18歳〜27歳)男性のうち、およそ70%が日頃からスキンケア製品を使っていると最近の調査で明らかにした。同様の傾向は国内でも見られており、普段から「スキンケアをしている」と回答したZ世代男性は全体の6割。そのうち4人に1人が美容液まで使っていると回答している。
空前の美容ブーム
SNSの美容コンテンツが後押しか
ティーン男子のスキンケアブームを後押ししているのは、TikTokなどのソーシャルメディア。TikTokで「#mensskincare」とハッシュタグ検索すれば、3万件以上の投稿にヒットする。男性インフルエンサーたちがおすすめの商品を紹介、初心者にもわかりやすいように使い方やスキンケアにおけるティップスを解説してくれている。
たしかに、美容についての情報(しかも男性発)にこれだけ触れられるのであれば、従来の男性たちが感じていたような、スキンケアに対するハードルを感じることもなさそうだ。
「健康維持に不可欠」
Z男子が変えるスキンケアの文脈
ある男性インフルエンサーは、TikTokで自身のおすすめ美容製品を紹介する前にこんな前置きをしている。
「スキンケアルーティンをもつことは男性にとって必要不可欠。君がゲイとか、女々しい人だとか関係なく、いい免疫状態を保ちたい、カッコよくいたいっていうなら、みんなやるべき」
そういえば、「#mensskincare」動画のキャプションには、「#selfcare」「#selfimprovement」といったタグも並んでいることが多い。スキンケアは美意識が高い人たちだけのものではなく、いまやセルフケアの延長線。男性の間でも「心身の健康を維持する上で不可欠」という意識が高まっているようだ。
いずれは「美容男子」という言葉も死語になったりして――?
デジタルネイティブな10代男子たちは、スキンケアの文脈を変えるゲームチェンジャーとなるのかもしれない。