8割が経験する「家づくりの後悔」夢のマイホームのはずが……

夢のマイホーム、手に入れたはいいものの……。人生最大級の買い物ともいえる家づくり。理想を詰め込んだはずなのに、いざ住んでみると「こうすればよかった」と後悔する人が少なくない。

「株式会社マイホム」が実施した調査によると、家づくり経験者の77%が「心残りがある」と回答したという。家づくりで後悔しないために、何を学ぶべきなのだろう。

後悔トップは「コミュニケーション不足」
デジタル化遅延が影落とす

家づくりにおける後悔の種。それは、家づくりのプロセスにおけるコミュニケーション不足に他ならない。同社の「家づくり経験の振り返り調査」によると、後悔の理由としてもっとも多かったのは「対面の打ち合わせが多く時間が奪われた」「決め事が多くストレスを感じた」といった、コミュニケーションに関連する項目だった。また、「手続きがアナログで面倒だった」という声も多く、デジタル化が遅れている住宅業界の現状が浮き彫りになっている。

年収1000万円以上に共通する
意外な後悔:「タイパ」

©株式会社マイホム

興味深いことに、家づくりにおける後悔は、世帯年収によって内容が異なるようだ。

たとえば、世帯年収1000万円以上の層が特に後悔していたのは、「対面打ち合わせの多さ」「アナログな手続き」。共働き世帯の増加や、時間価値に対する意識の高まりを背景に、限られた時間を有効活用したいというニーズが高まっていることが伺える。

©株式会社マイホム

いっぽうで、世帯年収500万円未満の層では、「完成イメージとのズレ」や「想定外の費用発生」といった、より具体的な問題に対する後悔が目立ったという。

後悔先に立たず!
失敗しないための3つの戦略

デジタル化が加速する現代において、昔ながらの方法では「家づくり後悔」のリスクは避けられないのかもしれない。ならば、後悔を最小限に抑え、理想の住まいを実現するために、以下の3つの戦略を意識してみてはいかがだろう。

1. 情報収集は「量」より「質」!

比較サイトだけで満足するべからず。家づくりは情報の戦い。住宅展示場やイベントに足を運ぶだけでなく、複数の企業のWEBサイトや資料を比較検討することが大切。SNSや口コミサイトなども活用しながら、自分たちの価値観に合った住宅会社を見つけ出そう。

2. コミュニケーションは「記録と確認」が命!

打ち合わせの内容は必ず議事録として残し、認識のズレがないか、双方向で確認することが重要。最近は、チャットツールやクラウドサービスを活用し、情報共有をスムーズに行う企業も増えている。積極的に活用し、コミュニケーションの透明性を高めて“言った言わない”を防ごう。

3. 資金計画は「余裕を持つ」が鉄則!

住宅ローンは、長期間にわたる返済計画となるため、将来的なライフプランの変化も考慮しておく必要あり。教育費や老後資金なども見据え、無理のない返済計画を立てよう。ファイナンシャルプランナーに相談するのも有効な手段の一つ。

👀 GenZ's Eye 👀

Z世代の間で「夢のマイホーム=幸せ」という価値観は少しずつ変わってきている印象。物価高騰もあり、一つの家を作るハードルは上がり続けています。とはいえ、あと10〜20年ほど経てば、世のZたちもいよいよマイホームを検討できる資金を手にしていくわけで……。

私たちのマイホームがどのように変化していくか。ひつの予想としては、家のトレンドなどが今よりも色濃く出るとともに、個性に富んだ家も増えていくんじゃないでしょうか。SNSネイティブな世代だけに常にトレンドを吸収し、それを自分なりに変化させることにも長けていますからね。もしかしたら、完成したマイホームから自分のライフスタイルを発信なんていう追加のトレンドも発生するかも──。

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