無呼吸症候群改善へ。「おやすみ入れ歯」が人気上昇中

「最近、寝ても疲れが取れない……」「しっかり寝たはずなのに、日中眠くなる」 そんな悩みを抱えている人は、もしかしたら睡眠の質が低下しているのかも。

じつは、日本人の6人に1人が睡眠中に呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」の潜在患者と言われていることをご存知だろうか?

睡眠負債は国民病
「睡眠科」新設が意味するもの

株式会社「お守り入れ歯」は、同社が提供する夜専用入れ歯型マウスピース「おやすみ入れ歯」の需要が、1年間で約2.5倍に増加していることを発表した。その背景には、「Apple」が無呼吸検知機能を搭載した「Apple Watch」を発売したり、厚生労働省が新たに「睡眠科」を診療科名に追加する方針を打ち出すなど、世界的に睡眠の質への注目度が高まっていることが挙げられる。

これまで睡眠時無呼吸症候群の治療法として一般的だったのは「CPAP」と呼ばれる医療機器の利用。しかし、鼻に装着するマスク型の装置であるがゆえに、煩わしさを感じてしまう人も少なくなかった。

いっぽう、同社が開発する「おやすみ入れ歯」は、個人の歯型に合わせて製作するオーダーメイドの装着感が特徴。 3Dのスキャナーやプリンターといった最新のデジタル技術を駆使することで、従来の治療法では難しかった快適性を実現している。

さらに、同社代表取締役の池田昭氏は、「おやすみ入れ歯」が睡眠時無呼吸症候群の予防効果だけでなく、認知症予防にもつながる可能性を示唆。「海外では歯科医が睡眠治療を行うことが一般的だが、日本ではまだ浸透していない。歯科医として多くの高齢患者の入れ歯治療を行っているため、睡眠の質改善にも力を入れていきたいと考えている」と意気込みを語った。

パーソナライズ化が進む
「眠り」のカタチ

「おやすみ入れ歯」の登場は、睡眠の質向上というテーマにおいて、個々に最適化されたアプローチが求められていると言えるだろう。 そして、このようなパーソナライズ化の流れは睡眠に限らず、健康やウェルネスといった分野全体で加速している。

フィットネスアプリやウェアラブルデバイスなど、個人の身体情報や生活習慣に基づいたサービスが次々と登場し、多くの人々がより積極的に自身の健康と向き合い始めている現在。時代とともに進化を続ける「眠りのテクノロジー」を、少しずつ日々の生活に取り入れてみるのもいいかもしれない。

👀GenZ's Eye👀

「寝るときに入れ歯は外す」という従来の当たり前が変わる革命。3Dプリンターで作ったものが口に入れられるのもスゴイ。傘寿のおじいちゃんにプレゼントしたい!

Top image: © 株式会社お守り入れ歯
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