「持たない豊かさ」へと導く、フシギな魅力の茶碗
モノが溢れる時代。本当に必要なものを見失ってしまいそうになることはないだろうか。私たちは、いつの間にか「モノを持っていること」で心を満たそうとしていないだろうか──。
そんな問いに、北欧スウェーデンの茶碗がひとつの答えを示してくれるような気がする。
シンプルな佇まいに宿る、深淵なメッセージ
「株式会社トンカチ」より発売されたのは、スウェーデンの陶芸作家Marianne Hallberg(マリアンヌ・ハルバーグ)×瀬戸焼食器シリーズの新作「からっぽの茶碗」。直径約14.5cmと片手で持ちやすいサイズ。手作りの風合いを残した、シンプルながらも温かみのあるデザインが特徴だ。
目を引くのは、そのネーミングとコンセプトだろう。「空っぽ」であることを前提とした茶碗。一見すると矛盾しているようにも思えるが、そこにこそマリアンヌの、そして現代社会に対する静かなメッセージが込められているのではないだろうか。
「そこに、からっぽがあるから、満たしたい何かを想う。けれど、どれだけ満たしても、またからっぽに返っていく」という彼女の哲学を体現したプロダクトだそう。
モノに溢れた時代だからこそ。
「余白」が生み出す、心の豊かさ
近年、モノを所有することに執着せず、シンプルに暮らすミニマリズムが注目されている。本当に大切なものに囲まれ、心豊かな暮らしを送りたいと願う人々が増えている。
「からっぽの茶碗」は、そんなミニマリズムの思想とも共鳴する。何もない状態から始まることで、毎日の食事を通して、自分にとって本当に大切なもの、満たしたいものを意識させてくれる。これは、物質的な豊かさではなく、心の豊かさを求める、現代社会への静かなアンチテーゼなのかもしれない。
サステナビリティにも繋がる
伝統と革新の融合
「からっぽの茶碗」は、スウェーデン出身の陶芸家と日本の伝統工芸である瀬戸焼の技術が融合したプロダクトだ。日本の伝統的な素材と技法に、北欧らしいシンプルで洗練されたデザインが調和することで、長く愛用できる品質の良さも魅力となっている。
大量生産・大量消費社会において、本当に価値のあるものを長く大切にすることは、サステナビリティの観点からも重要。「からっぽの茶碗」は、地球環境にも配慮した、持続可能なライフスタイルを選択するきっかけを与えてくれるかもしれない。
「からっぽの茶碗」は、単なる食器という枠を超え、日々の暮らしに哲学的な問いかけを与え、心を豊かにしてくれる存在ではないだろうか。自分にとって、心を満たす「余白」とは何だろう。そんなことを考えながら、からっぽの茶碗に料理を盛り付けていきたい。
『からっぽの茶碗・S(seto)』
【価格】3,960円(税込)
【サイズ】Φ12×H5.5cm
【素材】陶磁器(瀬戸焼)
【重量】140g
【生産国】日本
【備考】電子レンジ、食洗機対応
【購入方法】トンカチストア
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