マッチングアプリで“便利屋探し”……女性がHingeで「家具組み立て」を依頼するのが流行っているらしい?

米国の女性たちの間で、デーティングアプリのユニークな活用法が広がっているようだ。

本来は恋愛相手を探すためのプラットフォームである『Hinge』を使い、家具の組み立てや家の修繕を手伝ってくれる男性を探すという動きが、SNS上で注目を集めているという。

プロフィールで求めるのは「手先の器用さ」

『New York Post』の記事によると、ニューヨークなどの都市部に住む一部の独身女性が、デーティングアプリ『Hinge』のプロフィールを更新し、家の雑用を手伝ってくれる男性を求めているらしい。

シアトル在住のTeana Heys氏(23)は同メディアに対し、彼女の元ルームメイトがHingeのプロフィールに「便利屋を探している」と記載したところ、多くの男性から好意的な反応があったと語っている。

また、同じくシアトル在住のRimika Banerjee氏(24)も、引っ越し後の家具の組み立てを一人で行うことにストレスを感じ、『New York Post』によれば「恋人がいればいいのに、と思った状況だった。

でもいなかったので、すぐにHingeに頼った」とのこと。彼女はプロフィールを通じてベッドフレームの組み立てを手伝ってくれる男性と出会い、「初デートで恋人体験をしているようだった」と話している。

@lily_halest

This video made me realise that actually none of the furniture in my room has been put togther by me :)

♬ I'm a Princess - Moey's Music Party
© lily_halest/TikTok

行動で示す魅力と実用性を求める心理

この動きについて、社会学者のJennifer Gunsaullus博士は、男性が言葉だけでなく行動によって問題解決能力を示せるという、伝統的な力学を模倣したものだと分析している。

また、『New York Post』の記事で博士は、パンデミックを経て、女性が相手に化学反応だけでなく実用性を求めるようになったという変化も指摘した。

実際に家具を一緒に組み立てるという行為は、初デート特有のプレッシャーを和らげ、自然な会話や連帯感を生むきっかけにもなるようだ。

Banerjee氏は、このDIYデートがきっかけで相手との気まずさがなくなり、作業が楽しい経験に変わったと振り返っている。

初対面で自宅に招くことへの懸念

一方で、専門家はこのトレンドに潜むリスクについても警鐘を鳴らす。

Gunsaullus博士は、『New York Post』に対し、初デートで相手を自宅に招き入れることの危険性を指摘。個人的な空間に入れる前に、少なくとも数回、できれば3回は会って相手を信頼できるか見極めるべきだと助言している。

このトレンドは、デーティングアプリの利用目的が多様化していることを示す一例と言えるかもしれないが、その手軽さの裏にある安全性への配慮も求められそうだ。

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