Z世代は「売る前提で買う」?コメ兵の調査で浮かび上がる、循環消費の定着

株式会社コメ兵ホールディングスが、8月8日の「リユースの日」に合わせて消費者のリユース意識に関する調査結果を発表した。

この調査から、特にZ世代において、購入時に再販価値を考慮する「循環消費」ともいえるスタイルが定着しつつある実態が明らかになったようだ。

Z世代の7割が意識する「リセールバリュー」

全国の20代から60代の男女約600名を対象にした今回の調査では、「モノを購入するときに再販のしやすさ(リセールバリューの高さ)を考慮しますか」という問いに対し、全体の2人に1人が何らかの形で意識していると回答した。

この傾向は特にZ世代(20代)で顕著で、約7割がリセールバリューを重視しているという。

さらに、購入後も価値を保つために「品質を保つための保管をしている」(64%)など、約9割が具体的な行動をとっていることもわかった。売却を前提とした消費行動が、若い世代を中心に広まっている様子がうかがえる。

© 株式会社コメ兵ホールディングス
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リユース品購入の動機、世代で異なる価値観

リユース品を選ぶ理由については、世代間で価値観の違いが見られた。

30代以上が「価格の安さ」や「節約」といったコストパフォーマンスを重視する傾向にあるのに対し、Z世代は「自分らしさを表現できる」「他人と被らない」「環境にやさしい」といった項目で全世代平均を大きく上回ったとのこと。

Z世代にとってリユース品は、単なる節約手段ではなく、自己表現やサステナビリティといった価値観を反映する選択肢となっているのかもしれない。

また、5年前と比較してリユース品の購入にポジティブな意識を持つようになった人は、全体の約6割にのぼるという。

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日本製品への信頼と企業の取り組み

「Used In Japan」や「Checked in Japan」と呼ばれる日本のリユース品に対しては、全体の約6割が「品質がよさそう」「大切に扱われていそう」など好意的な印象を抱いていることも明らかになった。

国内の品質管理への信頼が、市場の追い風になっている可能性も考えられる。

調査を実施したKOMEHYOは、「モノは人から人へ伝承(リレー)され、有効に活用(ユース)されてこそ、その使命を全うする」という「リレーユース」の概念を掲げている。

同社では8月を「KOMEHYOリユース月間」とし、子どもたちがリユースを体験できるイベント「KOMEHYOキッズアカデミー」を東京・愛知・大阪で開催中だという。

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