障害者専用・優先スポーツ施設は全国161箇所、利用者は回復傾向にあるも避難所機能の強化が課題
笹川スポーツ財団は、障害者専用・優先スポーツ施設に関する2024年度の調査結果を発表した。
調査によると、全国には161の対象施設が存在し、2010年の調査開始以来、増加傾向にあることが確認された。また、コロナ禍で大きく落ち込んだ利用者数は回復基調にあり、2023年度には延べ約180万人に達したという。
拠点となるハブ施設の機能とサテライト施設の役割
財団は、障害者が日常的にスポーツを楽しめる環境を整備するため、地域の拠点となる「ハブ施設」と、それを補完する「サテライト施設」のネットワーク化を提言している。
調査では、ハブ施設が平均10.9の事業を実施しているのに対し、サテライト施設は4.0事業にとどまるなど、機能差が明らかになった。

一方で、サテライト施設の中にも多くの事業を実施している「潜在的ハブ施設」が存在することが判明。
これらの施設が医師や理学療法士による相談会や、レベル別の教室などを実施できるようになれば、ハブ施設と同等の機能を果たせる可能性がある。
既存施設を活用し、障害者スポーツセンターとしての役割を拡大することで、より広域での支援体制構築が期待される。

半数が避難所機能を保有、地域拠点としての可能性
今回の調査では、障害者専用・優先スポーツ施設の約半数が避難所としての指定を受けていることも明らかになった。
内訳としては、一般避難所が22.6%、福祉避難所(協定含む)が27.4%となっている。これらの施設は日常的に地域の障害者が利用しており、災害時には安心して避難できる場所としての役割も期待される。

財団は、スポーツ施設としての機能だけでなく、発災時の地域拠点としての活用も視野に入れ、避難所機能の追加や拡充を検討する必要があると指摘している。
単独での避難所指定や、一般避難所との併設、あるいは施設内の一部を福祉避難所として活用する「内包型」など、施設の状況に応じた柔軟な対応が求められそうだ。







